買収したKaleido AIの技術を採用
パーキンスによると、Canvaは2019年にオーストリアのスタートアップ「Kaleido AI」と動画や静止画からドラッグ&ドロップで背景を消す機能の開発を始めて以来、幅広いAIツールの開発に取り組んできたという。同社は、その翌年にKaleidoを買収し、2021年初めに発表した。「Magic」ツールは、社内のAIチームがOpenAIとステーブル・ディフュージョンの基礎的なモデルとの連携や、独自モデルのトレーニングによって開発したという。このタイミングでMagicを発表したことで、Canvaは時流に乗ったと言える。大手企業では、マイクロソフトがAI機能をオフィススイートに統合した。また、アドビは画像生成AIモデルFireflyをリリースした。
自動化ツールやAI機能の追加によって、デザイナーがロゴの入れ替えなどの単純な反復作業に費やす時間を削減できるとパーキンスは考えている。「今後、ブランドはエージェンシーやグラフィックデザイナーに対してこれまでと違ったことを求めるようになるだろう」と彼女は話す。
会社設立から10年以上が経って事業規模が拡大し、世界中のユーザーからの期待が高まっているが、イノベーションのペースは遅くなるどころか、むしろ速くなっているとパーキンスはいう。「最初の10年はプラットフォームの構築に費やしたが、次の10年はMagicの構築に費やすことにとても興奮している」と彼女は話す。競合他社について聞かれると、彼女は次のように答えた。「自分自身のレースに集中し、我々のコミュニティを喜ばせることに集中することが重要だ。それができれば、我々は成功できる」
(forbes.com 原文)