Bardは21日、米国と英国で一般向けに公開され、利用希望者の申し込み受け付けが始まった。使い方の一例として、誕生日パーティーの計画を立てたり、複雑なテーマについて理解したり、難しい決断をするときにメリットとデメリットのリストを作成したりするのを手助けしてくれると紹介されている。
Bardはグーグルの大規模言語モデル「LaMDA(ラムダ)」をベースにしており、順次更新される予定だ。広く使われているグーグルの検索エンジンとは別の専用ウェブサイトが用意されている。
一方のChatGPTは、マイクロソフトの出資するオープンAIが昨年11月に公開した。ユーザーからの質問に答えて、大学レベルの小論文を書いたり、アーティストとプロデューサーの契約書案をつくったりするなど、いろいろな課題を解決できるとされる。
主な違いは?
オープンAIとグーグルはいずれも、それぞれのチャットボットが完全ではなく、不正確あるいは不快な回答をする場合があることを認めている。とはいえ、BardとChatGPTには目立った違いもある。・コーディング
ChatGPTが高く評価された理由のひとつは、複雑なコードを作成できる点にある。コードのバグを見つけて修正する「デバッグ」もこなす。
ヨハネス・グーテンベルク大学マインツとユニバーシティー・カレッジ・ロンドンの研究者らはウェブサイト「arXiv」に発表した論文で、ChatGPTのデバッグ性能を、業界で標準的なプログラム自動修復技術、2つの一般的なディープラーニング(深層学習)アプローチと比較したところ、ChatGPTは業界標準の修復技術より「顕著にすぐれ」、深層学習手法にも引けをとらないという結果になったと報告している。
一方のBardは、コードについては「まだ学習中」(グーグル)とされ、現時点ではこうした機能は利用できない。