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2023.03.23 09:45

グーグルが公開の対話型AI「Bard」、ChatGPTとどこが違う?

・会話の記憶

オープンAIによると、ChatGPTは以前の会話で話した内容を覚えておくことができる。ただ、記憶できるのは3000語までに限られ、新たな回答をするときに過去の会話は使用されない。

グーグルによると、Bardの場合、会話の文脈を保持する能力は「今のところあえて制限」されている。ただ、今後向上していく見込みだという。

・知識ベース

BardとChatGPTの最も大きな違いのひとつは、Bardの基盤になっているLaMDAはインターネット上から情報を引き出せるため、Bardからは常に最新の内容の回答を得られる点だ。また、Bardはグーグルの検索エンジンとも連携していて、指示すればウェブサイトへの直接のリンクも提示してくれる。

一方、ChatGPTは別の言語モデルである「GPT-4」に基づいており、回答のもとになる知識は2021年9月までに学習したものとなっている。そのため、最新の情報や研究は追えていない場合もある。

・対応言語

ChatGPTは主要言語の英語のほかに、習熟度に違いはあるもののスペイン語やフランス語、イタリア語、アラビア語、標準中国語、日本語、韓国語などにも対応している。対するBardは英語にしか対応しておらず、質問も答えも英語ということになる。

・回答の仕方

Bardはプロンプト(指示文)を与えると、「ドラフト」と呼ばれる回答を必ず複数示し、そこからユーザーが最適な回答を選べる仕組みになっている。これについてグーグルのシニアプロダクトディレクター、ジャック・クラウチクは、回答がひとつだけだとそれが「権威性」を帯びてしまうためとMITテクノロジーレビューに説明している。ChatGPTは、質問に対してひとつの回答しか示さない。

ChatGPTの登場を受けてグーグルは昨年12月、社内で「コードレッド(緊急事態)」を宣言し、オープンAIとの競争に乗り出した。対抗プロダクトとして2月にBardを発表したが、実演会でBardが回答を間違え、親会社のAlphabet(アルファベット)が時価総額を1000億ドル(約13兆3000億円)あまり失う事態にもなった。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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