IT大手から流出のテック人材、自動車メーカーが奪い合い

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エンジン車でもソフトウエアは重要

チョウによると、自動車業界では電気自動車(EV)へのシフトが進行しているが、エンジン車の開発・製造でも、ソフトウエアエンジニアに対するニーズは高いという。

「エンジン車はEVよりも構造が複雑であるため、設計に当たってはEVと同等か、より多くのソフトウエアが必要となる」。しかし、ソフトウエアエンジニアが皆同じスキルを持っている訳ではなく、ソナタスが開発しているようなクラウドベースのソフトウエアを専門とする者もいれば、組み込みソフトウエアに特化した者もいる。

チョウによると、後者に精通したエンジニアに対するニーズは引き続き高いものの、見つけるのは困難だという。「組み込みソフトウエアは失われた技術とまでは言えないが、エンジニアの数は減少している。この領域はハードウエア寄りであり、若いエンジニアたちはハードウエアに魅力を感じなくなっている」

ソナタスのマーケティング・コミュニケーション部長、マイケル・コーリーによると、同社は最近、技術者を引き付けるためにソーシャルメディア上で会社のストーリーを伝えるキャンペーンを開始した。チョウは、スタートアップである自社での仕事は高給ではないものの、キャリア形成につながると述べた。

チョウによると、大手テック企業で従業員の解雇が相次いでいる影響で、ソナタスには通常の2〜3倍の応募があり、求職者間の競争が激化しているという。自動車業界で技術職を目指すエンジニア間の競争は激化しているが、「優秀な人材にはチャンスがある」とチョウは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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