エストニアのビリニュスに本拠を置く同社は、脱炭素や気候変動領域のスタートアップを支援している。
今回のEIFからの調達は、欧州委員会の「インベストEU」プログラムを通じて行われたもので、ポーランドの政府系ファンドのPFRや、ロンドンのMolten Ventures、ボストンのGrantham Foundationらも参加した。
コントラリアン・ベンチャーズを率いるRokas Peciulaitisは、近年、この分野のファンドを支持する機運が高まっていると述べている。「この動きは一過性のものではなく、1つのカテゴリが形成されている」と彼は語る。
同社は、電動自転車のサブスクリプションサービスを手がけるオーストラリアのZoomoや、ロンドンに拠点を置く炭素クレジット格づけの新興企業のBeZero Carbonなどを支援し、食品と農産物を除く幅広いカテゴリに投資を行っている。
コントラリアンは、シード段階のスタートアップに投資し、マーケティングやネットワーキングの支援を行っている。欧州投資銀行の一部門であるEIFは、気候変動に焦点を当てたファンドを支援している。
EIFの最高責任者であるMarjut Falkstedtは「コントラリアンは、エネルギーや輸送、インフラ関連の企業を含むポートフォリオを構築し、忍耐力と豊富な知見を持つチームで、彼らを支援している」と述べている。
コントラリアンはこれまで5700万ユーロを調達しており、同社のチームは、気候テックの未来に楽観的だ。しかし、投資先のスタートアップの中には、独自の課題に直面した企業も存在する。
「ラストワンマイルのデリバリー分野は、ここ12~24カ月ほどの間に大きく変化し、一部の企業は苦戦している。当社の出資先のZoomoも、レイオフの後に資金調達を実施し、収益性に焦点を当てつつ事業の多角化を進めている」とPeciulaitisは語った。
欧州では気候テックに特化したファンドが増加中で「検索する度に、木を植えて社会貢献ができるエコな検索エンジン」を生み出したベルリンのスタートアップEcosia(エコジア)が立ち上げたWorld Fund も、昨年末にEIFから5000万ユーロを調達した。
(forbes.com 原文)