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2023.03.26

ゲイツ元妻が支援する黒人女性が設立、VC「Cake Ventures」の挑戦

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ベンチャーキャピタル(VC)「Cake Ventures」創業者のモニーク・ウッダード(Monique Woodard)は、過去20年に渡ってスタートアップやVCの世界に身を置いてきた。彼女は、アジア系や黒人、ラテン系などの人種マイノリティ層や女性をターゲットにしたスタートアップに関心を抱いている。

例えば、同社が出資している「Rares」はスニーカーなどの収集品を小口で保有できるソーシャル投資サイトで、黒人やラテン系、アジア系の文化の影響を受けている。また、睡眠障害やうつ病の患者に健康的な習慣を定着させるアプリ「Most Days」のユーザーは、主に女性だ。

サンフランシスコに本拠を置くCake Venturesは先日、1700万ドル(約23億円)のファンド組成を発表した。プレシード期とシード期のスタートアップへの投資に重点を置き、1社当たりの投資額は50万ドル程度を予定している。

Cake Venturesは、このファンドで約25社に投資する計画で、これまでに12社に出資している。ポートフォリオには、RaresとMost Daysのほか、トレーニングスタートアップの「Bright」、家計簿トラッカーの「Gerald」、発達障害のある人々を支援する「Joshin」などが含まれる。投資先企業のうち、約40%は女性がリーダーで、約40%は黒人が創業者だという。これらの属性は投資判断の条件となっていないものの、ウッダードは自身が黒人女性であることから、自然な成り行きだと述べている。

新ファンドには、ビル・ゲイツの元妻メリンダ・フレンチ・ゲイツの投資会社Pivotal Venturesやバンク・オブ・アメリカ、Cendana Ventures、Foundry Group、Plexo Capital、Screendoorなどのリミテッドパートナー(LP)が出資している。

ウッダードによると、LPのコミットメント額の25%以上が女性投資家による出資だ。Pivotal Venturesのディレクター、エリン・ハークレス・ムーアは、同社が共催した長寿に焦点を当てたアクセラレータ・プログラム「TechStars」でアドバイザーとメンターを務めたウッダードの仕事ぶりに感銘を受けたと語る。
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編集=上田裕資

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