例えば、同社が出資している「Rares」はスニーカーなどの収集品を小口で保有できるソーシャル投資サイトで、黒人やラテン系、アジア系の文化の影響を受けている。また、睡眠障害やうつ病の患者に健康的な習慣を定着させるアプリ「Most Days」のユーザーは、主に女性だ。
サンフランシスコに本拠を置くCake Venturesは先日、1700万ドル(約23億円)のファンド組成を発表した。プレシード期とシード期のスタートアップへの投資に重点を置き、1社当たりの投資額は50万ドル程度を予定している。
Cake Venturesは、このファンドで約25社に投資する計画で、これまでに12社に出資している。ポートフォリオには、RaresとMost Daysのほか、トレーニングスタートアップの「Bright」、家計簿トラッカーの「Gerald」、発達障害のある人々を支援する「Joshin」などが含まれる。投資先企業のうち、約40%は女性がリーダーで、約40%は黒人が創業者だという。これらの属性は投資判断の条件となっていないものの、ウッダードは自身が黒人女性であることから、自然な成り行きだと述べている。
新ファンドには、ビル・ゲイツの元妻メリンダ・フレンチ・ゲイツの投資会社Pivotal Venturesやバンク・オブ・アメリカ、Cendana Ventures、Foundry Group、Plexo Capital、Screendoorなどのリミテッドパートナー(LP)が出資している。
ウッダードによると、LPのコミットメント額の25%以上が女性投資家による出資だ。Pivotal Venturesのディレクター、エリン・ハークレス・ムーアは、同社が共催した長寿に焦点を当てたアクセラレータ・プログラム「TechStars」でアドバイザーとメンターを務めたウッダードの仕事ぶりに感銘を受けたと語る。