捜査令状によると、この容疑者は、オンラインゲームを通じて他の容疑者らと知り合ったという。彼は、腎臓結石と診断されたため、保養のためにこの家で他のメンバーと休暇をいっしょに過ごす計画を立てたと主張している。彼は、ドローンが自分より先に家に到着しており、オンラインゲームを楽しむために使用されたのだろうと警察に話している。
3.1キロのMDMA
しかし、警察はこの家が保養にまったく適していないとしている。捜査令状によると、ソファとマットレス、ベッド以外には家具が何もなかったという。「絵画や写真などの装飾品をはじめ、食料品や一般的な家庭用品もなく、誰かがそこに住んでいたり、日常的に使用していたことを立証するものはなかった」と捜査令状には記載されている。国土安全保障省の捜査官は、容疑者の1人に対する起訴状の中で、ドローンが運んでいた3.1キロのMDMAが個人使用目的である可能性は低いと指摘している。「通常、パーティーやカジュアルな場でMDMAを使用する人は、キログラム単位で購入しない。また、一般の麻薬や薬物の使用者が、ドローンのような高度に洗練された方法で密輸するケースはほとんどない」とこの捜査官は書いている。
容疑者のうち、これまでに起訴されたのは、ドローンを操縦していたエドヴィン・ユグ・デン(Edvin Yug Deng)のみだ。彼は無罪を主張しているが、裁判までの間、電子監視を用いた在宅拘禁措置が適用されている。
彼の弁護人にコメントを求めたが、回答は得られていない。他の容疑者は起訴されていないため、彼らの氏名の公表は差し控える。司法省と税関、国境警備局にもコメントを求めたが、回答はなかった。
Dedroneのスマルダーズは、米内陸部の警察署も、違法行為へのドローン使用の検知を強化するために投資を行うべきだと指摘する。「全米では、2つの警察署がドローンの検知と識別で大きな成果を挙げている。しかし、ドローンはまだ新しい技術であり、人々はその良し悪しを理解しようとしているのが実情だ」と彼女は述べた。
(forbes.com 原文)