北米

2023.03.17

米FBIがバイトダンスに事情聴取、TikTokで米記者を監視した問題で

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プロジェクト・テキサスでTikTokは、米国政府の監視下にある米国内のサーバーに米国人のデータを格納すると述べていた。しかし、バイトダンスの社員が米国人ジャーナリストを監視していたことは、同社が米国政府と交わした約束と矛盾すると受け止められた。

さらに、今回の分割要求は、議員らの間でTikTokに対する懸念が高まり続けている中で行われた。2月には超党派の議員連合がアプリの全面禁止を求め、議員らは同社が記者を監視したことに怒りをあらわにした。先週は、さらに12人の上院議員のグループが、バイデン大統領による禁止令の制定を容易にする法案を提出した。

FBI長官も懸念を表明

TikTokは、CFIUSが要求する分割やアプリの禁止措置が、議員らが訴える懸念に対処できないと述べている。彼らはその代わりに、プロジェクト・テキサスに基づき、バイトダンスがTikTokの運営を継続する提案を受け入れるよう、CFIUSに求めている。しかし、今回のCFIUSの分割要求は、彼らの提案が政府を納得させることができなかったことを示している。

TikTokは、トランプ政権下で最初に提起された懸念への対応として、2021年にプロジェクト・テキサスに取り組み始めた。しかし、その後のBuzzFeed Newsとフォーブスの報道で、中国のバイトダンスの社員らが、TikTokの米国人のデータに繰り返しアクセスしていたことが明らかになった。

さらに、昨年12月にフォーブスは、中国の国営メディアがTikTokを使って米国の政治家を攻撃していたことを報じていた。同じ週にFBIのクリス・レイ長官は「中国政府がTikTokを使って数百万人のユーザーのデータ収集をコントロールしたり、レコメンドのアルゴリズムを制御したりして、影響力を行使する恐れがある」と述べていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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