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2023.03.17

大谷翔平、フリーエージェントで大リーグ初の600億円超の契約か

Photo by Tom Pennington/Getty Images

また、大谷がシャーザーやバーランダーよりも若いことを指摘する一方「今後9年間、彼が主力打者として活躍する可能性はあるのだろうか? 可能性はあるが、それは野球の歴史の中で誰も見たことがないようなことだろう」と語った。 
 
ベーブ・ルースが20世紀初頭のボストン・レッドソックスのスター投手として活躍し、その後1920年代から1930年代初頭にかけてヤンキースで「バンビーノ」に変身したことを考えると、そうとは限らないかもしれない。 
 
しかし、ルースは1920年にヤンキースに入団してから、投手として数回しか登板していない。ルースは、ソックスで5シーズン(1915-1919)を通してすばらしい投球をしたが、その内、打者として圧倒的だったのはたった1シーズンで、1919年に打率.322、29本塁打、113打点を記録。投手としての成績は9勝5敗、防御率2.97だった。 
 
「大谷はユニコーンだ。だからこそ、彼は相応の報酬を得るだろう」とサムソンは語った。エンゼルスは大谷がフリーエージェンシーを試すつもりである理解の上で、交渉の余地を残して早めに話を持ちかけるべきだという。「エンゼルスは、良好なシーズンでプレーオフに進出し、(大谷に)残留すれば勝てるということを納得させなければならない」 
 
バレロはスプリングトレーニング中、エンゼルスとの契約延長交渉に「常にオープンである」と記者団に語ったが、率直な答えは出さなかった。 
 
「以前にも行ったように、我々は1日ずつ様子を見ている」と説明。「この件に関して、馬の前に荷車をつなぐようなことはしない」 

2017年に大谷が北海道日本ハムファイターズから初めてポスティングされたとき、ヤンキースを含む多数のメジャー球団が獲得を試みた。しかし、ヤンキースのランディ・レビン社長曰く、ゼネラルマネージャーのブライアン・キャッシュマンが当時大谷とその代理人に「信じられないようなプレゼンテーション」をしたにもかかわらず、大谷はエンゼルスを選んだという。 
 
エンゼルスは、大谷が25歳になる前に渡米したため、格安の年俸で同選手を獲得できた。しかし、5年後の今、大谷が正真正銘のスターであり、その才能に見合った年俸を要求されることに違いない。 
 
サムソンは、大谷が「記録を下回る金額で契約することはないだろう」と言明。「年俸5000万ドルで10年ということになるのだろうか? 球団にとってこの契約の最悪の部分は、彼がオプトアウト条項を要求してくることだろう」
 
「だが、大谷は間違いなく一世代に1人の選手だ。エンゼルスにはすでに(トラウトという)同レベルの選手がいる」「野球界で世代を代表するような選手を2人も抱えているチームは他にないが、(トラウトと大谷)の間で10月の勝利数はゼロ。問題は、2人を維持することと、10月にプレーすることのどちらを選ぶかだ」

forbes.com 原文

翻訳=三浦乾

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