宇宙エンターテインメント企業SPACETEINMENTのコラボレーションアーティスト、Yasuo Nomura氏による作品「ほしの姿観 | Eyes on Us」(PION Plate:パイオン・プレート)で、国際宇宙ステーションの船外実験プラットフォームにしばらくの間「展示」される予定です。
PION Plateは、1辺が68ミリのアルミ板の両面に特殊なレーザー加工を施した、「表と裏を重ね合わせてひとつのイメージを結ぶ」設計の作品です。表には人類の宇宙に向けた好奇心「文明の目」が刻まれ、裏にはそんな人類を見つめる「内省の目」が刻まれています。この2つの視点が重なり合う「外に広がる宇宙と内なる宇宙のあわい」の「ゆらぎの境界面」が、PIONが表現する「四次元の現象そのもの」ということです。
「PIONは重力から解放された純粋な三次元空間、つまり宇宙に設置されてはじめて完成するインスタレーション」だとYasuo Nomura氏は話しています。PION Plateは、数カ月間、船外実験プラットフォームに置かれた後、「宇宙を経験して記憶した」史上初のアート作品となって地球に帰還する予定です。
これは、「宇宙商社」を標榜する日本のSpace BDが立ち上げた「スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-」プロジェクトとのコラボにより実施されました。このプロジェクトは、国内外の研究機関、教育機関、民間企業などから募集した研究開発素材、企業ロゴ、プロモーションアイテム、民芸品などをISSに送り、3カ月間船外実験プラットフォームで宇宙空間に曝露された後に地球に戻るというものです。今回は、PION Plateのほかに13の団体から寄せられた対象品が同時に打ち上げられました。対象品の募集、選定、打ち上げ、回収、各団体への返送は、すべてSpace BDが行います。
SPACETAINMENTとSpace BDは、昨年4月に宇宙エンターテインメント事業のビジネス開発を共創するという覚書を交わしています。Yasuo Nomura氏のPION Plateは、その第一弾ということで、今後もさまざまな「スペースアート」でのコラボが期待されます。
SPACETAINMENTでは、Yasuo Nomura氏の世界観に合わせた彫刻作品としての「宇宙で体験するアート人工衛星 PION-パイオン-」を地球低軌道に打ち上げるプロジェクトも開始しています。宇宙空間を漂うスペースアート作品は、私たちにどんな感動を届けてくれるのか、とても楽しみですね。
プレスリリース