このファンドは、欧州のベンチャーキャピタル(VC)のAtlantic Labs出身のJens-Philipp Kleinと、ドイツのシーメンスの投資部門Next47でモビリティチームを率いたMatthias Schanzeが責任者を務めている。Rethink社のファンドは、自動車部品メーカーのZFや物流事業者のHellmann、フォークリフトメーカー大手のKIONグループなどからの資金提供を受けている。
「CO2排出量の25%以上をモビリティ分野が占める中で、渋滞の解消や交通の効率化に向けて、急速な変革が求められている」とKleinは述べている。
Rethink社はこうした課題に取り組むアーリーステージのスタートアップ企業を支援し、事業規模の拡大や、新たなパートナーとの提携を支援する。同ファンドはこれまで、電気自動車(EV)向けの充電プラットフォームのDeftpowerや、貨物輸送のCO2削減を支援するプラットフォームのShipzero、SaaS型モビリティのスタートアップ企業Rydesの3社に投資を行った。
Rethink社は、シードラウンドおよびシリーズAラウンドの企業に対し、50万ユーロから200万ユーロの範囲で投資を行うという。
「当社は、すべての人にクリーンでデジタルで安全なモビリティを提供するソリューションを育成することを目指している」とKleinは述べている。欧州連合(EU)は、ESG(環境・社会・企業統治)投資を行うベンチャーキャピタルに、SFDRと呼ばれる開示規則の遵守を求めており、Rethink社はその8条が定める透明性に沿った運用を行っている。
「当社は、すべての人にポジティブな影響を与える、相互に有益なエコシステムを作り出している」とSchanzeは述べている。
(forbes.com 原文)