ウクライナは現在、4つの回転翼をもつ小型クワッドコプターを多数配備しているが、オペレーターは、飛行距離が短すぎると不満を漏らしている。数kmしか飛ばないものより、長く飛行できる固定翼の無人機のほうがいいというのだ。
こうした状況では、コルボPPDSこそ、偵察と攻撃の両面において現在必要とされているシステムに見える。実際、ロシアが使用しているイラン製の自爆型ドローン「Shahed(シャヘド)」とコンセプト的にはさほど違いがない。
段ボール製なので数回のミッションを遂行する程度の耐久性しかないが、機体を合板などのより頑丈で低価格の素材に変更することも容易だろう。
ドローン業界の一部は、洗練された高性能ドローンに焦点を当てている(米空軍の大型無人機「Reaper(リーパー)」の最新型は2000万ドル(約27億円)を超える価格だ)。その一方で、SYPAQなどの企業は低コストの使い捨てドローンの大量供給に尽力している。
ドローンを編隊飛行させるソフトウェアも開発
興味深いのは、SYPAQが、ドローンを編隊飛行させるソフトウェアも開発していることだ。何千機ものドローンを集団で飛ばすことで、リーパー1機よりも、あるいは、F-16戦闘機よりも、大きな打撃を与えられる可能性もある。段ボール製ドローンが相手と聞いて、ロシア軍は鼻で笑っているかもしれない。しかし、そんな余裕は長く続かない可能性がある。
(forbes.com 原文)