まずは、記事、プレスリリース、ニュース、マニュアル、カタログなど、文章のタイプを選びます。次に、伝えたいことの要点を3つ書き込みます。あとは「ChatGPTで執筆」ボタンをクリックして数秒から数分待つだけ。
試しに、水族館からライオンが逃げた、現在周辺を捜索中、クーポンが当たる、という意味のない3つの要点を入力して「記事」の下書きを作らせたところ、1分もたたないうちにセンセーショナルなタイトル付きの立派な記事が書き上がりました。
タイトルは『水族館からライオンが逃げ出した!?現在周辺海域を捜索中で大騒ぎ!』。
記事を要約するとこうなります。飼育係が餌を与えたすきにライオンが逃げた。周辺住民や警察官が駆けつける前にライオンは姿を消した。SNSでは「夜道に気をつけて」などといったコメントが相次いでいる。しかしこの事件でライオンに興味を持ち水族館が注目を浴びるとの予測もある。そんな中、水族館は当面の間、入場料金が割引になるクーポンを配布すると発表……、みたいな感じ。じつに見事な記事に仕上がっています。筋も通っています。しかし、この場合に限っては噺家の三題噺のようなノリになってしまいました。こちらが言ってもいない内容が大幅に盛られたりもするので注意が必要です。
それにしても、1分も経たないうちにこれだけの文章をまとめるなんて、ChatGPT恐るべしです。しかも、ただ文章を書くだけではなく、Pythonのプログラムまで瞬時にして作ってくれます。たとえば、データを集計、ランキングを作成、グラフを作成、と3つの条件を入れて作らせると、20行ほどのプログラムが出来上がります。「データを集計」としただけなので、データの集計項目とランキング対象の項目をユーザーに尋ねる機能を組み込むという親切ぶりです。しかも、アルゴリズムの解説付きです。
Shodoを提供しているゼンプロダクツの代表取締役、清原弘貴氏は、「文章を書く際、白紙に向かうこと、公開することがユーザーの一番の恐怖となっている」と話します。これまではAI校正で公開の恐怖を取り除いてきましたが、白紙に向かう恐怖もこれで解消されることになります。人間が行うのは、下書きをもとにしてより魅力的な文章に仕上げること、つまり「楽しいところ」だけとなるわけです。
ここに入力された項目はChatGPTに送られて処理されますが、出来上がった文章はChatGPTには送信されないため、情報漏洩のリスクはないとのことです。自動執筆機能を利用するためには、「プレミアム」以上の有料プランを申し込む必要があります。プレミアムは月額1000円(税込)。14日間の無料お試し付きです。
文章を書くのが大の苦手という人にはとても有り難いサービスとなるでしょうが、これを見て青くなっているプロのライターもいるかもしれません。ボンヤリしていたら仕事を失うことにもなりかねません。しかし、うまく使えばかなりの力になる可能性もあります。
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