マーケティング

2023.03.13 16:30

年商1億円の整体師、湯山卓のインスタ活用術

必要なのは「映え」ではなく「行動を促す文言」

次に投稿内容について。やはり“映える”画像が必要なのだろうか。ここでも湯山社長は「まったく必要ない」と断言する。

「インスタは他のSNSと比べると、たしかに『きれいな世界』です。ですから、プロフィール画像や投稿内容をきれいに整えておく必要があります。ですが、映えは不要です。必要なのは、投稿の最後に必ず行動を促す文言を入れることです」

行動を促す文言とは、「プロフィールのリンクから無料特典が受け取れます」「ご相談はDMから」「フォローはこちらから」といったものだ。実際、湯山社長のアカウントを見ても、おしゃれな食事や高級ホテルの室内といった“映える”要素は一切ない。投稿内容は、ターゲットに合わせた「悩みの解決策やヒント」「自身のセラピスト講座の案内」ばかりだ。


また、特徴的なのがプロフィールのアイコンだ。実はこの写真、化粧して女装した湯山社長自身だ。

「Instagramは女性が多い世界なので、男性の顔写真だとどうしても最初は警戒されてしまい、親近感を持ってもらいにくい。そこでこのアイコンを選びました。男性のアカウントは女性のものより3倍は苦労するというのが、私の体感です」

Instagram運用では「ハッシュタグ」の使い方に悩んでいる人も多いのではないだろうか。「湯山流」のハッシュタグ活用法は、アカウント開設「前」から始まる。

「自分のビジネスがインスタ内でどれくらいのニーズがあるのか。ハッシュタグから探ることができます。投稿数が多いものであれば、それだけニーズがあるということです。ただし同じジャンルでも、検索ワードには微妙な表現のばらつきがあるので、調べる際は注意しなくてはなりません」

投稿する際には、複数のハッシュタグを組み合わせるのだが、その組み合わせ方にもコツがあるという。

「ハッシュタグの検索数によって、100万以上をビッグワード、50万以上をミドルワード、1万前後をスモールワードと定義し、これらを組み合わせます。私の場合、5〜7つのハッシュタグを組み合わせることが多いですね。ただ、ハッシュタグの効果は以前より弱いくなっていると感じています」

100万円〜1000万円を稼ぐのに最適なツール

こうした戦略のもと、湯山社長はInstagram経由で集客し、年間1億円をほどを稼いでいる。ただ、インスタは本来、100万円〜1000万円ほどを稼ぎたい人にとって最適のツールだと言う。

「今は競争が激しくなってきていて、インスタ経由で年商数千万円を稼ぐのはかなりハードルが高い。ですが、そこまでを求めない人にとっては、無料で始められる最適のビジネスツールなのです」

AGO globalの社名に「グローバル」と入っている通り、湯山社長は日本で養成したセラピストが海外で活躍して欲しいと考えている。

「日本人の気遣いやおもてなしは、世界でもトップクラスです。世界でも間違いなく通用します。『SUSHI(寿司)』『WAGYU(和牛)』のように『SEITAI(整体)』を、日本を代表する文化にしたいですね」

文=下矢一良

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事