同社が本社を置くカリフォルニア州の金融規制当局(DFPI)は8日、仮想通貨を扱う最大手の銀行の1つであるシルバーゲートが、自主的に清算を開始したと発表した。
同社は声明で「銀行業務の秩序ある縮小と自主的な清算が最善の道であると考えている」と述べ、この計画に「すべての預金の全額返済が含まれている」と付け加えた。これを受け、同社の株価は8日に5.76%急落して4.91ドルをつけ、年初から71.56%の下落となった。
シルバーゲートの株価はここ1年以上にわたり下落を続け、サークルやコインベース、パクソスを含む主要な仮想通貨分野の企業が、同社との関係を終了すると発表したのを受けて暴落していた。
1988年に設立されたシルバーゲートは、仮想通貨ブームの初期にこの分野に参入し、2020年9月時点で21億ドル相当の仮想通貨を保有していた。しかし、1月5日の四半期報告書で同社は、昨年9月から12月にかけて約81億ドルが顧客によって引き出されたことを認め、株価を40%急落させていた。資金の引き出しの多くは、大手取引所のFTXの破綻と同時期に起こっていた。
さらに、先週提出した規制当局への報告書で同社は「資本が十分でない」と述べ、株価は3月1日から3日の間に57%下落した。シルバーゲートは先週、全体の約40%にあたる約200人の従業員を解雇する計画を発表していた。
シルバーゲートは、FTXとその姉妹会社のアラメダ・リサーチとの取引に関して司法省からの調査を受けている。しかし、ブルームバーグによると同社は、詐欺や不正行為で訴えられてはいないという。
シルバーゲートの株価は2021年11月のピーク時に219.75ドルをつけたが、現在はそこから98%の下落となっている。
(forbes.com 原文)