北米

2023.03.09

TikTokに中国向け「バックドア」が存在、内部告発者が証言

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中国のバイトダンスが運営する短編動画アプリTikTokの使用を制限する動きが高まる中、対中強硬派として知られる米共和党のジョシュ・ホーリー上院議員は、ジャネット・イエレン財務長官に宛てた書簡の中で、匿名の内部告発者の証言を引用した。

同議員は3月7日付けの書簡で、TikTokとバイトダンスの中国を拠点とする社員らが、米国人のデータにアクセスすることを防ぐための制限は、控えめに言っても「表面的」で「まったく存在しない」に等しいと述べている。

8日のニュースサイトAxiosが最初に報じたこの書簡の中で、TikTokの匿名の元従業員は、同社の社員らが中国と米国のデータを簡単に切り替えることが可能で、TikTokのアプリには中国人エンジニアがアクセス可能なバックドアが存在すると証言している。

さらに、米国のデータにアクセスする際に用いる、Aeolusと呼ばれるツールは、管理者とデータセットの所有者のみの承認があれば使用できると元従業員は主張しており、中国在住のエンジニアが中国以外のデータセットをバックアップし、分析するのをその場で目撃したと述べている。

昨年9月の議会でTikTokのCOOのバネッサ・パパスは「当社は誰が、どのようにデータにアクセスするかを厳格に管理している」と証言した。しかし、内部告発者の主張は、彼女の証言と食い違っているとホーリー上院議員は述べている。

TikTokは、フォーブスに宛てたEメールで、内部告発者の主張を否定し、元従業員が言及したツールは「データの分析」のためのもので、データに直接アクセスすることはできないと述べた。また、エンジニアは米国で管理・保護された米国人ユーザーのデータセットにアクセスできないと主張した。
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編集=上田裕資

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