トランプは2020年の大統領選で離反した郊外の女性票を取り戻すために、選挙戦で伴走する副大統領候補に女性を望んでいるとされる。ブルッキングス研究所の調査によると、この選挙では2008年以降で初めて、大きな郊外エリアで民主党候補の得票が共和党候補の得票を上回った。
アリゾナ州のFOXニュース系列局のキャスターだったレイクは、2020年大統領選の本当の勝者は自分だったとするトランプの虚偽の主張を盛んに宣伝し、アリゾナ州知事選でトランプの応援を受けた。選挙では民主党候補に1万7117票差で敗れたが、不正があったとして提訴。一審に続き2月の二審でも訴えが退けられたが、不服として州最高裁に上訴している。
アクシオスがトランプの考えを知る側近らの話として伝えたところによると、レイクはトランプの副大統領候補としてふさわしい女性候補4人のひとりに名前が挙がっている。ただ、知事選での敗北に加え、トランプより目立ちかねない点がネックだという。
ほか3人は、トランプ政権で大統領報道官を務めたアーカンソー州のサラ・サンダース知事、サウスダコタ州のクリスティ・ノーム知事、トランプ政権で国連大使を務めたニッキー・ヘイリー前サウスカロライナ州知事。ヘイリーは先月、共和党の大統領候補指名争いへの参戦を表明している。
先週末に開かれた保守派の集会「保守政治活動会議(CPAC)」の参加者を対象とした調査では、トランプの副大統領候補として誰がよいかという質問にレイクと答えた人が20%にのぼり、候補28人のなかで最も多い支持を集めた。
ただ、当のレイクはなおアリゾナ州知事の座にこだわっているもようだ。レイク陣営は調査結果について「光栄に思うが、残念ながら法務チームによると彼女が知事と副大統領を同時に務めることは憲法上、認められないとのことだ」とツイッターに投稿している。
(forbes.com 原文)