かわいいキャラクターをあしらったデジタル画像の「スタンプ」が日本をはじめ、アジアで人気を集めている。言語や文化が異なるため、アジアの流行は欧米ではヒットしない傾向があるが、今回は商機がありそうだ。
(中略)ラインのスタンプビジネスは、アジアでは大成功を収めている。実際、13年にはスタンプだけで7,000万ドルも売り上げた。昨年の総収入3億3,800 万ドルの20%に当たり、今年も1億4,000万ドルの収入が見込まれている。ラインをはじめとしたSNSの利用者がさらに増え、スタンプが欧米でも使われ始める可能性が高いことから、14年末までには20億ドル市場になるとの予測もある。
一部の強気な関係者は、珍しくアジア発のポップカルチャーが欧米でヒットすると考えている。ライン米国法人のジーニー・ハンは、100万人のライン利用者がいるスペインでその兆候があると指摘する。彼女によると、スペイン人は新しいテクノロジーを受け入れることに積極的である。
もちろん、課題も少なくない。アプリ内課金ができるiTunesと比べて、アンドロイド端末利用者にとってスタンプの購入はやや不便である。また、フェイスブック傘下のモバイルサービス「ワッツアップ」と「インスタグラム」ではスタンプを取り入れていない。
それでも、プロサッカークラブや映画など、人気の高いブランドのスタンプをつくることでスタンプ制作会社は欧米でも商機を見いだせると考えているようだ。