これからの子育て、キャリアに大切なこと
今後AIなどテクノロジーの進化によって、子育ての未来はどうなっていくだろうか。「自分が上手なところはやるけれど、そうじゃないことはもっとテクノロジーや人に頼ったりできるといいですね。赤ちゃんを抱っこしながら、(Yohanaのようなサービスやスマートスピーカーに向けて)『これ買ってきて』や『この作業やらなきゃいけないんだけどできる?』とお願いしたり。未来には、何を自分のために取っておくかを考えることがより重要になるでしょう」
日本にはSTEM分野に興味は持っているけれど、一歩を踏み出せない女性が多くいる。先日、大学院生に向けた基調講演で「教授を目指すか、会社で働くか」という悩みを抱える学生と出会った。ヨーキーはこう語りかけた。
「いま、あなたは何がやりたいの? 本当にやりたいことに集中すれば、人生のチャプターが開いていきます。人生これで終わっていいの?と自分に問いかけて、勇気を持って自分の道を進んでください」
松岡陽子(Yoky Matsuoka)◎パナソニック ホールディングス執行役員くらしソリューション事業本部長、Yohana 創業者 兼 CEO。東京生まれ。カリフォルニア大学バークレー校を卒業後、MITにて電気工学とコンピュータサイエンスを専攻し博士課程修了(理学博士)。ハーバード大学の博士研究員などを経て、人体・脳のリハビリを促すロボット機器の開発に携わる。ロボット工学と神経科学における研究成果が認められ、天才賞と呼ばれるマッカーサー賞を受賞。2009年末、共同創業者としてGoogle Xを設立。Nestに参画し、2014年、Googleに売却。Appleの副社長、Google NestのCTO、Googleの副社長などシリコンバレーにおける要職を歴任。 2019年10月、 パナソニック(現パナソニック ホールディングス)へ入社。2020年にYohana設立。23年3月、自身初の著書となる『選択できる未来をつくる』(東洋経済新報社)を刊行。
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