チェコの企業Inflatechは、同国内のメディアに対し、ロシア軍が破壊したと主張するHIMARS(高機動ロケット砲システム)ユニットの3分の1以上が、実際には同社が製作した空気注入式デコイであると伝えている。
Czech TV @ReporteriCT: Czech 🇨🇿 production of inflatable decoys HIMARS, which are delivered to Ukraine 🇺🇦
— Tarmo 🇨🇿 🇺🇦 🇫🇮 🇪🇺 NAFO 🦁 (@TarmoFella) February 22, 2023
(English subtitles added) pic.twitter.com/wiyKTjCRSK
Inflatechのヴォイテク・フレッサーは、月間35台のデコイを生産可能であるとCzech TVに話した。同氏はデコイの目的は事実上、ロシアの武器弾薬を無駄遣いさせるためであると付け加えている。
Ukrainian HIMARS and M777 decoys in the east pic.twitter.com/Db2wPQ3jih
— OSINTtechnical (@Osinttechnical) February 22, 2023
ただしこの戦術は、戦場の両サイドで使用されているようだ。今年、ウクライナ防衛隊はSNS上で、空気が保つことができなかったデコイを展開したとしてロシアを嘲笑した。
Inflatechによると、同社のデコイは合成繊維で作られており、偽のミサイルランチャーだけでなく、エイブラムス戦車からジェット戦闘機まであらゆるものを製作している。
「双眼鏡がなければ、150~200m離れたところからでは、本物の兵器かデコイか区別がつかないでしょう」とフレッサーが記者に話した。
デコイは電動あるいはガソリン駆動の送風機を使って戦場で膨らませることができる。
膨張式の戦車やジェット機は本物よりはるかに安価であり、本物の数百万ドル(数億円)に対して数万ドル(数百万円)程度で作れる。
「もちろん子どもたちのためにおもちゃを作りたいのですが、何よりもまず、彼らのために安全な世界を確保しなくてはなりません」とフレッサーは語った。
(forbes.com 原文)