2023年の安全な自動車ランキング、日本メーカーが上位に

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米国道路安全保険協会(IIHS)は2023年2月23日、自動車の衝突安全性を評価した毎年恒例のランキングを発表した。評価対象となったのは、小型車、SUV、大型ピックアップ、ミニバンに加え、ハイブリッドカーと電気自動車を含む、ほぼあらゆるサイズとクラスの自動車であり、そのなかから48モデルが選ばれた。

受賞した48モデルのうち、最も多い15モデルを占めたのは、「トヨタ」ブランドと「レクサス」ブランドを擁するトヨタ自動車だ。高級車ブランド「アキュラ」を含むホンダは8モデル、マツダは6モデルが受賞した。

IIHSは、米保険業界が出資する非営利団体で、米国市場で販売されている自動車の衝突試験を独自に実施している。そして、最高水準の安全性を備えた車種を消費者が効率的に選べるよう、「Top Safety Picks」を毎年発表している。今回は、2023年に米国で発売されたモデルに関する評価が発表された

IIHSのデビッド・ハーキー会長は声明で、「今年受賞したモデルの数は、例年より少ない。それは、IIHSが自動車メーカーに対して、すでに達成済みの安全性をいっそう向上させるよう挑んでいるからだ」と述べた。「受賞したモデルは、耐衝撃性と衝突防止の両面で、真に優れた性能をもっている」

2023年ランキングでは、最高水準の衝突防止性能だとIIHSが評価した最上位カテゴリー「Top Safety Pick+(最優秀賞)」に28モデルが選ばれた。それに続くカテゴリー「Top Safety Pick(優秀賞)」では、さらに20モデルが受賞した。

IIHSが受賞基準を改定する前である昨年2022年には、両カテゴリーを合わせて101モデルが選ばれていた。

「Top Safety Pick+」と「Top Safety Pick」はそれぞれが、サイズ、ラグジュアリー、SUVなどの車両部門別になっている(通常は、より大型で重量もある車両のほうが、小型で軽量の車両より安全性が高い)。両カテゴリーを受賞したモデルは、一連の耐衝撃性能試験に加え、夜間の衝突を軽減するためのヘッドライト性能に基づいて評価された。

今年の受賞基準で重視されたのは、「側面衝突の安全性」「夜間の歩行者用前面衝突防止システム」「ヘッドライト性能」の3つだ。今回はこれらについて、基準をより厳格にするという変更が加えられた。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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