リスキリングのメリット
経済協力開発機構(OECD)は、テクノロジー、それも主にAIと機械学習によって、10年後までにおよそ11億の仕事が大幅な変化に見舞われることになると予測している。また、グリーンテクノロジーへの移行や新型コロナウイルスのパンデミックの余波も、仕事に影響を及ぼす要因となるだろう。リスキリングプログラムを導入しない企業のリーダーたちは、従業員のスキル格差の拡大に直面することになると予想される。求められるスキルと従業員の知識の間に格差があれば、さらなる問題を引き起こすことにもなり得る。
組織が機能するために必要な役割に移行するのに十分なスキルを習得した従業員がいないとなれば、社外でそのスキルを持つ人材を探さなければならない。企業としては、コスト負担が大きくなる。
一方、リスキリングは従業員たちに対し、リーダーが自社の将来について考えていることを示すこととなる。不要になった役割を維持することは、余計なコストだ。
適応力を高める
企業の生き残りを可能にするのは、変化に適応する能力だ。アップスキリングとリスキリングのプログラムは、企業の人的資源をより融通の利くものにする。よりアジャイルな企業になれば、その社名が忘れ去られるリスクも低下する。従業員が最新のスキルを身に付けている企業は、自社が市場のニーズにどれだけ対応していけるのかについて、懸念する必要もなくなるはずだ。
(forbes.com 原文)