2023.03.07 09:00

疲れた旅行者のための「スリープ・ツーリズム」、米国で人気上昇中

(C)Pebble Beach Resorts

旅行と睡眠は、必ずしも相性の良いものではない。旅行中はできる限りいろいろなことをしようと予定を詰め込むため、ゆっくり眠ることができなくなる場合が多い。

旅行関連の情報を提供する米国のトラベル・エージェント・セントラル(Travel Agent Central)によれば、米国人の63%は、旅行中は睡眠不足になるという。そうした状況を受け、全米睡眠財団(National Sleep Foundation)は旅行中に質の良い睡眠を取るためのアドバイスを提供している。

財団によると、旅行中は特に、光に気をつけるべきだという。起床時にはしっかりと朝日を浴び、エネルギーが満たされて意識がはっきりしてくるのを感じ、就寝前には携帯電話などが出す光も含め、あまり光が目に入らないようにするのが良いという。光を見ることは、くつろぐことや眠りに就くことを難しくするとされている。

一方「睡眠時間を削ってでも、観光やさまざまなアクティビティを楽しむもの」と捉えられてきた旅行について、新たなアプローチを取り入れる施設も増え始めている。より良い睡眠のための「スリープ・ツーリズム」という考え方が広まり見せているという。

以下、大自然のなかでの睡眠や、科学研究の結果に裏づけられた睡眠のためのリトリートなど、睡眠習慣を改善したい旅行者のために提供されているいくつかのオプションをご紹介する。

北イタリアのリゾートで熟睡

北イタリアのウェルネスリゾート、受賞歴もあるプレイドルホフ・ラグジュアリー・ドルチェヴィータ・リゾート(Preidlhof Luxury Dolce Vita Resort)では、睡眠医学の専門医の監修のもと、より深い睡眠を取り、睡眠を変化させるための7日間の「スリープ・ベター(Sleep Better)」プログラムを提供している。

プログラムには、小型の装置を使用した睡眠の分析、睡眠のためのマッサージ、鍼治療などが含まれる。滞在中は就寝時だけでなく日中も、装着した機器による観察を行い、睡眠の質を確認。睡眠に影響を及ぼす可能性がある体の状態についても、分析を行う。
客室のバルコニーにも快適なベッドが備え付けられており、イタリアの夜空の下で眠ることもできる。
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編集=木内涼子

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