パーソナルファイナンス(個人資産管理)情報を提供する英企業MoneyNerd(マネーナード)は、この2つのニーズをどちらも満たしてくれる都市を調べるため、経済協力開発機構(OECD)や「世界幸福度報告書」、生活費データベース「Numbeo(ヌンビオ)」などから得られたデータを使い、世界の25都市を比較した。
マネーナードはこの25都市を、生活費(生活費が最も高い都市を100として段階評価)やワークライフバランス(最もバランスが取れている状態を10として段階評価)、平均収入、求人数などの指標に基づきランクづけした。
1位に選ばれたのは、デンマークの首都コペンハーゲンだ。同市のワークライフバランスは8.6点で、平均年収は4万4474ドル(約608万円)だった。
2位に選ばれたオランダの首都アムステルダムにおける平均年収は4万4367ドル(約607万円)で、生活費のスコアは59.5点と比較的安かった。
米ニューヨークの生活費は世界最高水準だが、平均年収が7万1401ドル(約976万円)であることとワークライフバランスの両面を考慮した結果、3位に入った。同市は仕事と私生活のバランス維持が非常に難しい都市で、ワークライフバランスのスコアは5.2点だったが、シドニー(4.4点)などの都市よりは高い結果となった。
ワースト3都市は中国の首都北京、ポルトガルの首都リスボン、ハンガリーの首都ブダペストだ。3都市の平均年収は1万2664〜1万8336ドル(約173万〜251万円)と低く、求人件数も少なかった。生活費のスコアも32.9〜43.7点と低い傾向にあった。
マネーナードは、業界別の傾向も分析している。アムステルダムはビジネス系やテック系、コペンハーゲンは営業や金融系の人に最適な都市だった。また、アムステルダムはマーケティング担当者に最も適した都市で、弁護士に最適な都市はロンドンだった。
ランキングのトップ5とワースト5は次のとおり。
高収入とワークライフバランスが両立できる都市
1位 コペンハーゲン(デンマーク)2位 アムステルダム(オランダ)
3位 ニューヨーク(米国)
4位 オスロ(ノルウェー)
5位 チューリヒ(スイス)
高収入とワークライフバランスが両立できない都市
1位 北京(中国)2位 リスボン(ポルトガル)
3位 ブダペスト(ハンガリー)
4位 ドバイ(アラブ首長国連邦)
5位 香港(中国)
(forbes.com 原文)