Starlinkは、これまでの静止軌道である高度36万km上に衛星を乗せるのではなく、高度550kmという低軌道上に衛星を多数投入することで、コストを抑えつつ広い地域で通信時の低遅延と高速伝送を実現するプロジェクトです。すでに日本でも個人利用が可能で、光回線の敷設が難しい山間部や離島などでも、高速インターネットを実現でき、料金が当初より大幅に安くなったことで注目を集めているサービスです。
KDDIはこの特徴を活用し、2021年からスペースXと提携し、「認定Starlinkインテグレーター」として山間部や離島でau回線の中継に用いたり、法人や自治体向けにStarlinkサービスの提供を進めてきました。
今回の発表は常設基地局ではなく、災害時などで利用する車載や可搬型基地局をStarlinkの機材を活用することで、大幅な小型・軽量化を実現。現地への持ち運びや設置が容易になり、より迅速に不通となったエリアをリカバリーできることになるとしています。
花火大会やコミケなどのイベントで人が集中して、スマホがつながりにくくなるときに、こうした移動基地局が活用されるケースもよくあるので、数多く導入して災害時だけでなく利便性の向上にもぜひ活用してほしいものです。
プレスリリース:KDDI「Starlinkを活用した車載・可搬型基地局を導入」より