BGVのホームページから。2018年にAI化を中心とするエンタープライズITの大きな変化の波が訪れた。同社ではこのトレンドを「エンタープライズ4.0」として位置づけている
BGVは現在、エンタープライズ4.0の領域で異彩を放つクロスボーダー企業を支援している。いくつかの新鋭スタートアップの名前を挙げてもらった。
エンタープライズ4.0領域の有望なクロスボーダー企業
米国など、多くの国では捨てられた後の廃棄物を専門の業者が手作業によって仕分けている。Everestlabs(エベレストラボ)は独自の機械学習によるアルゴリズムをベースとしたソフトウェアと、人間の目と手に代わる役割を担うイメージセンサーとロボットを組み合わせたRecycleOSプラットフォームを開発するスタートアップだ。従来は手作業で行われていたゴミの仕分け作業のラインを、エベレストラボのプラットフォームに置き換えると、比較的容易にワークフローのAI化が実現できる。結果として、不衛生で危険をともなう作業に携わってきたオペレーターの手を、機械やシステムのメンテナンスに回すことが可能だ。またAIによる画像解析は廃棄物のサイズや量だけでなく素材も判別できることから、リサイクル原料の品質向上にもつなげられるという。
「エベレストラボのソリューションは、当社が注目するエンタープライズ4.0の典型。従来のビジネスの在り方を根底から覆すパワーを持っています。米国にはまだ数多くある、手作業による廃棄物処理に携わる工場のデジタルトランスフォーメーションを同社とともに支援したい」とベナモー氏は展望を語る。
廃棄物工場のデジタルトランスフォーメーションを実現するエベレストラボのソリューション
AiDash(エーアイダッシュ)はAIによる衛星画像解析の技術を提供するスタートアップ。同社のAI画像解析ツールは地表の植生を正確に把握し、成長予測を弾き出せる。