日建設計は、2013年から2030年にかけて消費エネルギー量を40パーセント削減することを目標に、設備機器の効率化を進めてきました。しかし、あと一歩のところで限界に達し、これからは個々の職員の意識と行動を変えることが重要だと考えました。その役割を果たすのが「Asapp」(アサップ)というアプリです。現在、日建設計東京オフィスにて試験運用が行われています。
これは、大規模な設備よりも、むしろすべての人が所有するスマートフォンに着目したシステムです。各自の「働く場所」や「移動手段」の入力情報と、オフィスに設置したセンサーで検知された位置情報から、その人のCO2排出量を算出して示します。また、たとえばエレベーターではなく階段を使った場合のエネルギー使用量の差をCO2削減量に換算して示します。削減すると社内のカフェで使えるポイントがもらえるなど、ゲーミフィケーションの要素も取り入れられています。
日建設計東京オフィスではフリーアドレス制を活かした、職員に移動を促すことによる省エネ効果も試されています。つまり、いくつもの部屋に分散して仕事をしている人たちになるべく集合してもらい、空いた部屋の照明と空調を止めるというものです。これには、職員の位置情報や、空調や照明を集中的に管理するシステムが必要となりますが、そうしたシステムと連動させることで、さらにアプリの効果が発揮されるということです。
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