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2023.03.07 16:00

女性がより起業しやすい社会へ。Dellが運営する女性起業家支援プログラムとは

左より デル・テクノロジーズの横塚知子、ビースポークの綱川明美氏

女性比率8.2%──2022年に信用調査会社が発表した、国内企業の女性社長の割合を示す数字である。人口の男女比に対してあまりにアンバランスなこの状況に、一石を投じるのが世界的IT企業のデル・テクノロジーズだ。

同社は2023年3月、成長戦略にテクノロジーを取り入れる女性起業家を対象にした「デル女性起業家ビジネスコンテスト 2023」を開催する。同社がこのような機会を創出するのは、なぜなのか。コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部 部長の横塚知子に話を聞いた。

総額500万円分のIT機器で、ビジネスの成長を支援する
「デル女性起業家ビジネスコンテスト」の詳細・応募はこちらから


「女性起業家に勇気を授ける場所でありたい」

日本における最大のポテンシャルと期待される「女性の力」だが、2022年発表のジェンダーギャップ指数「経済」の順位では、146カ国中121位。先進国はもとより、アジア諸国の中でも最も低いレベルになっている。日本が再び成長路線へ舵を切るには、女性が経済活動に参加するための障壁を低くし、力を発揮しやすい土壌を整えることが必要だ。

世界180カ国に展開するデル・テクノロジーズは、その重要性をいち早く認識。2009年から世界中の女性起業家をつなぐ「デル女性起業家ネットワーク(DWEN=Dell Women’s Entrepreneur Network)」を構築し、世界各国でビジネスコンテストを継続的に開催している。日本で取り組みの指揮を執る横塚は、その背景を以下のように説明する。

「2008年のリーマンショック後、大不況に陥った米国経済を回復に導いた原動力の一つが、起業家たちでした。しかしその起業家たちへの投資率を男女比で見てみると、女性への投資額はわずか5%。当時の米国本社は、これを解消すべき社会課題の一つであると注目し、大きなポテンシャルであると認知しました。起業家やスタートアップ企業を支援すれば、その成長と共に当社のビジネスも成長できる。そうした考えから米国本社で立ち上がったのが、女性起業家のための支援プログラム『デル女性起業家ネットワーク』です」


デル・テクノロジーズ コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部 部長 横塚知子

デル・テクノロジーズ コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部 部長 横塚知子


2023年3月現在、デル女性起業家ネットワークの会員数は全世界で83,000人、日本国内では700人が参加。会員数が堅調に伸びていることもあり、2022年から「デル女性起業家ビジネスコンテスト」の取り組みを日本でも始めたと話す。

本コンテストには創業者もしくは共同創業者、ビジネスオーナーもしくは共同ビジネスオーナーが女性であり、日本に法人登記があれば参加が可能だ。ビジネスプラン提出後、ファイナリストとして選出された8名の起業家は、約3分のプレゼン動画を制作。動画は一般公開され、視聴者からの投票を経て、上位三名の入賞者が決定する。入賞者には、総額500万円分のデル・テクノロジーズ製品の贈呈という副賞もある。

2022年のコンテストでは、オンラインピル診療サービスの「メデリ」、ECと地域共同配送機能が一体となったWebシステムを運営する「エムスクエア・ラボ」、食品残渣のアップサイクルとフードロス削減に取り組む「ASTRA FOOD PLAN」が入賞した。

「実際に開催し、ビジネスコンテストは女性起業家たちにとって貴重な機会になることを感じました。アイデアの価値や成否を見極める試金石になりますし、ビジネスプランの公表に向けてブラッシュアップを図るきっかけにもなります。ファイナリストにノミネートされれば、会社の認知度も高まります。ファイナリストに選出されたことで企業の認知が高まり、大手企業からの引き合いもあったという例もありました」

アイデアはあるものの、起業をためらっていたデル女性起業家ネットワーク会員が「コンテストで一歩踏み出す勇気をもらった」と起業に踏み切った例もあるという。こうしたデル・テクノロジーズの試みは、女性起業家の目にどのように映っているのだろうか。

人との出会いと当事者意識がビジネスの実現を大きく左右する

デル女性起業家ネットワークの活動に賛同し、2023年からアンバサダーに就任したのが、ビースポーク(Bespoke)の創業者であり代表取締役を務める綱川明美氏だ。

情報の少ない旅行先で目的地にたどり着けなかった体験から、現地住民だけが知る有益な情報を提供するサービスを作ろうと、「訪日観光客のお困りごとを解消する」ことを目標にチャットボット開発に着手。リアルタイムで疑問に答えてくれるAIチャットボット「ビーボット(Bebot)」は、現在、ホテル、成田空港、JR東日本などの交通事業者に採用され、自治体の災害対応としても導入されている。

「私自身、起業は女性の働き方やキャリアの選択肢の一つだと思いますし、世の女性がもっと起業に挑戦してもいいのではと感じています。今は育児支援サービスに注力していますが、自分が育児中だからこそ生まれた取り組みです。自分の問題を解決したいと作り始めたものが、社会の問題の解決にも役立っていくのも起業の醍醐味だと思います。

もちろん困難な時もあり、資金調達の際に『女性には投資しない』と門前払いされたこともありました。それでも応援してくださる方々との出会いによって、ビジネスを成長させることができました。今後も女性起業家のつながりを支援するデル女性起業家ネットワークの活動を応援していきたいですね」

ビースポーク代表取締役 綱川明美氏

ビースポーク代表取締役 綱川明美氏

日本経済再興の要となる働く女性、スタートアップ企業の支援も視野に

デル女性起業家ビジネスコンテストを運営するデル女性起業家ネットワークの登録料は無料。会員になるとオンライン・対面でのネットワーキングの機会や、国内外で開催されるイベントへの招待、ビジネスの宣伝や情報共有、ニュースレターやウェビナーなどで有用な情報を取得できるほか、「デル テクノロジーズ アドバイザー」によるIT環境提案などのサービスを受けられる。

女性に限らずスタートアップの大きな課題となるのが、「資金調達」「人脈」「ネットワーク」の確保だ。 

 「デル女性起業家ネットワークでは資金調達や経営ノウハウなどの情報共有はもちろん、経営者同士が出会うことで新たなビジネスが生まれるケースもあります。また、海外販路を開拓したい方には当社が海外の起業家をご紹介することも可能です。アグレッシブな女性起業家たちとのやり取りは非常に刺激になりますし、数少ない女性起業家同士で会話ができることも、意思決定者につきものの『孤独感』を解消する一助になるでしょう」

また、「デル女性起業家ネットワーク」は経営者や創業者だけでなく、これからビジネスを立ち上げる起業家志望の女性も加入できるという。

「出産育児で一度家庭に入った女性が再び働き始めることは、日本経済にとって大きなプラスです。今は働き方が多様化していますし、当社としても起業に限らず、働く女性を広く支援したいという想いがあります。早いうちから起業家のネットワークに加入することで、ビジネスの可能性を広げられるのではと考えています」

スタートアップの機運も高まる昨今、デル女性起業家ネットワークはこの先どのように発展していくのだろうか。

「まずは女性起業家へ認知の拡大を図ること。そして、ビジネスの成長を促進させるコンテンツを整備することの両軸で、活動を進めていきます。具体的には、投資会社や教育機関とのアライアンスを強化し、デル女性起業家ネットワークで資金調達面のアドバイスや学習機会を得られるような体制を整えていきたいと考えています。

また、今後は女性に限らずスタートアップ全体を支援するプログラムの提供も視野に入れています。デル・テクノロジーズが、日本の起業家のビジネスを大きく飛躍させるための良きパートナーになることを目指していきたいですね」

総額500万円分のIT機器で、ビジネスの成長を支援する 
「デル女性起業家コンテスト」の詳細・応募はこちらから 
4月14日(金)まで応募受付中! 

Promoted by デル・テクノロジーズ / text by Megumi Oda /edit by Sae Sasaki

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