そんな中、Ordinalsと呼ばれるビットコインベースのNFTが注目を浴び、それを支えるスタックスネットワークの「STX」と呼ばれるトークンが数十億ドル規模に成長する可能性が指摘された。従来のNFTの大半はイーサリアムのブロックチェーンを用いていたが、その状況に変化が訪れる可能性がある。
デジタル金融サービス企業Matrixportの調査主任のマーカス・ティーレンは、最新のレポートで「OrdinalsのNFTは、ビットコインのブロックチェーン上に直接鋳造されるため、開発者が変更を加えることが可能な既存のNFTとは異なるものだ」と書いている。OrdinalsのNFTをめぐる熱狂は、2月にSTXの価格を約200%押し上げた。
Ordinalsは、NFTをビットコインのブロックチェーンに格納できるようにする新たなプロトコルで、ビットコインの最小単位であるサトシを使って、デジタルアートやプロフィール写真などのコンテンツを、ビットコインのブロックチェーンに直接エンコードする。
「スタックスネットワークの潜在能力が認められ始めたことで、STXトークンの上昇に拍車がかかる可能性がある」とティーレンは述べている。
NFTブームは、暗号資産の価格が暴落し、市場から約2兆ドルの価値が消滅したことを受けて衰えている。
「ビットコインのブロックチェーン上でNFTをミント可能にするOrdinalsは、より高いセキュリティや透明性、トレーサビリティを実現する。そしてより多くのユースケースを開き、NFTに対する関心を再燃させる」とティーレンは述べている。さらに、新たに作られたOrdinalsのNFTの数が先日、10万個の大台を突破したことを指摘した。
(forbes.com 原文)