つまり、イ・スマン氏は自分が立ち上げ、育てた会社なので、自分勝手に経営をしてきたが、それに業を煮やした株主や甥までもが彼に背を向けたかたちだ。
そこで、イ・スマン氏はもしかしたら自分の二の舞になるかもしれないBTSをプロデュースしたバン・シヒョク氏(現・HYBE議長)に助けを求めた。
結局、2023年2月10日、HYBE(BTSを擁している会社)がSM社の持ち株14.8%を買収することになった。さらに、595万1826株(1株12万ウォンで買収予定)を公開買収すると公言した。これは、SM社の持ち株の約40%に達するもので、総費用は1兆1370億ウォンに達する。
この紛争のなかで、甥であるイ・ソンス氏(現・代表取締役)による、イ・スマン氏に対する暴露が止まらない。それによると、ライク企画の契約打ち切り以降も他の契約で今後10年間500億ウォン以上をSM社から持っていくことやライク企画のような会社が香港にも存在していて、そこを通じて音源収益の6%を取って来たことなどだ。
こうして神話とまで言われたイ・スマン氏の功績は、砂の城のように徐々に崩れ落ちつつある。