キャリア

2023.02.26 13:00

多くの人が苦しむ「インポスター症候群」 5つの対処方法

3.完璧よりも進歩を目指す

完璧主義者とインポスター症候群は、表裏一体であることが多い。物事が計画した通りに進まないと、失敗ではないことを失敗だと思い込み、自らの能力に疑いをもってしまうことがある。

しかし、計画どおりにいかなかったからといって、前進や成長が得られなかったわけではない。達成が極めて困難な目標に、あと1%だけ手が届かなかったとしても、その1%についてクヨクヨせずに、99%達成できたことを高く評価しよう。

また、結果は失敗と成功のどちらかしかないわけではない。成功に至る過程で、何らかのミスは避けられないもので、そうした失敗は成長のためのチャンスなのだ。

4.他者と比較しない

第26代米国大統領のセオドア・ルーズベルトは「比較は喜びの盗人だ」という言葉を残した。これは、インポスター症候群に悩まされている人にとりわけ当てはまる。

自分と他者を比較すると、自分が相手より劣っている点を徹底的に探してしまい、自らの不完全さが強調される状態をつくってしまう。

自分の歩んできた道と、他者の道を比較するのは、自分で自分の首を絞めるようなものだ。特に、キャリアの大先輩と自分を比較してはならない。駆け出しの自分とベテランを比較することは、できるだけ避けよう。

5.他者に救いの手を差し伸べる

自分の成功は偽りのように思えたとしても、あなたが積みあげてきた経験は、他の人にとって貴重なものだ。残念なことに私たちはしばしば、自分の知識を過小評価し、こんなことは知っていて当然だと思ってしまう。その知識を身に着けていなかったころのことを忘れてしまいがちなのだ。

自己不信を払しょくしたいなら、自分が身に着けてきた知識を、人助けに活用するのも一つの方法だ。その相手は、自分より遅れてキャリアを積み始めた後輩がいい。人の役に立てば視点を変えられるし、自分には価値があるという考えを再認識し、強化できる。

成功者として広く認められている人でさえ、インポスター症候群に悩まされるときがある。しかし、忘れないでほしい。これまでできなかったからといって、この先も絶対にできないわけではない。これまで紹介してきた5つのポイントに留意すれば、インポスター症候群を克服できる。

forbes.com 原文

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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