最近取られた改善策としては、米政府の医療保険制度メディケアとメディケイドの運用を監督するCMSが2020年末、OPOに対し実績についての透明性と、最低限の質の確保を義務付ける規則を最終決定したことが挙げられる。OPOがさらに行うべき改革としては、臓器提供の話し合いと承認を求めた家族の属性に関するデータ収集や、病院からの臓器提供の通知すべてについてのフォローアップを職員に義務付けること、職員が関係者と適切な表現でコミュニケーションを取れるようにすることを目指した研修の実施などがある。
収集されるデータは、政府当局が健康分野での格差を是正する上で役立つ。OPOと同じく、臓器を受け取る移植センターもこうした責任を果たすべきだろう。移植センターはできるだけ多くの命を救うために臓器が無駄にならないよう、明確で透明性のある受け入れ基準を持つ必要がある。
米国での臓器移植をめぐる状況は改善されなければならないし、改善できるはずだ。これには、無数の人の命がかかっている。
(forbes.com 原文)