従来ヘルスケア・ウェルネスのテクノロジーやサービスが、一般に広く応用できる利便性や快適さを追求してきた姿勢に対して、特に医療の領域では必要とする個人に最適化(パーソナライゼーション)された幸福価値を追求するところにウェルビーイングの奥深さがある。
タウンドクターの代表取締役山上慶氏。住友生命とのコラボレーションを展開する
持病と共生しながらウェルビーイングを目指す人々の幸福価値は、時にビジネスやテクノロジーの文脈から置き去りにもなりがちだ。クリニックや保険組合、自治体との連係を通じてタウンドクターが蓄えてきた知見が、住友生命のWaaSプラットフォームに結びつくことによって、患者のウェルビーイングに新たな地平を切り拓く可能性がある。
ライオンと住友生命、トモイクは互い知見を持ち寄り、トモイクが現在提供するビデオ通話やチャットなどオンラインツールをベースとした子育て家族向けの相談プラットフォームを共創する。国内では政府が打ち出した子育て支援の方針が大きな関心を呼んでいる。新たな家族を迎えた幸福と復職後の働きがい、両方のウェルビーイングを実現できる手段を、いま多くの子育て世代が必要としている。
2025年に竣工するJR東京駅八重洲口前の再開発プロジェクトをリードする東京建物が、パートナーと共同開発するウェルビーイングのテーマは「街づくり」だ。クラフト温泉を手がけるLe Furo、お茶を介して日本文化を世界へ発信するTeaRoom、非接触カメラを使って心拍数などのさまざまな身体的データを測定するイスラエルのスタートアップBinah(ビナー)が賛同する。
東京建物都市開発事業部の沢俊和氏。JR東京駅八重洲口前の再開発プロジェクトにウェルビーイングのサービスを組み込む