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2023.02.24 16:30

ABEMAとNetflixが初タッグで世界へ挑戦 選ばれた意外な「ジャンル」とは?

“クオリティ重視”で生き残る

坂本:Netflix作品には、「メイドインジャパン」のような制作国の表記はしていない。Netflix作品は190カ国に向けて横一列で配信されるので、よりクオリティが重視される。従来のように、映画なら映画祭で才能が見つかるというような賞レースのやり方ではないので、日本で制作した作品が地球の裏側でも見つけてもらえる。そのようなグローバル市場で誰が勝つか、というと、シンプルに「面白い作品を提供できるチーム」です。

藤田:「ABEMA」はプラットフォームのように見られがちですが、サイバーエージェント自体は、ゲーム事業も収益の主力をなすコンテンツプロバイダー。現在は、質の高い作品を出せば世界中から選ばれますが、一方で、良くない作品はゴリ押ししても国内ですら選んでもらえない。「純粋なクオリティ勝負の時代」になっています。

その「クオリティ勝負」という観点で、Netflix水準の世界に通用するコンテンツを作ろうとする高い制作意識を社内にもっと持ち込みたいという意図もあります。

世界で戦える「日本の恋愛バラエティ」へ

──最初に「恋愛バラエティ」というジャンルを選んだ理由は。

坂本:恋愛リアリティショーは、世界を舞台にしても非常に強いジャンルです。Netflix作品にも、「ラブ・イズ・ブラインド」や「脱出おひとり島」など、世界中で見られているシリーズがあります。

藤田:ABEMAでもこれまで相当数の恋愛番組を作っています。若い世代の興味を突き詰めていくと、いつも「恋愛」が最上位にくる。企画会議でも製作陣からの提案は「恋愛もの」が多く、ABEMAでは、女性は10代、20代だけでなく幅広い年齢層が恋愛番組を観ていることがわかっています。

今回のプロジェクト始動にあたって、まったく新しい企画も検討しましたが、世界に向けてつくるなら、ABEMAで1、2を争う恋愛番組のタイトルをもってきて、これまでにない予算規模で、ピカピカの作品を作ろうと思っている。

坂本:Netflixでもバラエティというジャンルには特に注力しています。23年はさらに本数を拡充したい。ABEMAの製作陣の皆さんから提案いただいた企画内容はとても魅力的で、僕自身もトッププレイヤーと組むことで、これまでにない刺激を受けている。「Netflixでやるとこうなるのか!」とみなさんが観てびっくりする作品を出しますので、ぜひ楽しみにしていただきたい。
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