食&酒

2023.02.25 08:30

米国のチョコレートに高レベルのカドミウムと鉛見つかる

ハーシー、Lindt(リンツ)、Mars(マース)、Frankford(フランクフォード)、GODIVA(ゴディバ)、Ghirardelli(ギラデリ)など、両方の調査の対象となっているチョコレートメーカーが加入す、全米菓子協会(NCA)は、コンシューマーリポートの調査に関して「この研究で言及されている製品は、厳格な品質および安全基準を満たしている。『コンシューマーリポート』の調査で我々に示された値は、我々の合意条件で定められた上限値を大きく下回っている」という見解を示している。

コンシューマーリポートの調査は、チョコレートは自分へのご褒美と位置づけ、たまに食べる程度に抑えるべきだと提唱している。この調査を主導した研究者は「週に何日か、1サービング分(41g)のダークチョコレートをとりわけ、(重金属の)含有レベルが比較的低い製品を選んで食べるのであれば、過剰に不安を抱くことなくチョコレートを楽しめるだろう」と述べている。

またコンシューマーリポートの調査によれば、同誌が調べたダークチョコレートのうち23種については、毎日1オンス(約28g)食べると、公衆衛生担当者が大人にとって安全圏だとみなす上限を超えるという。とはいえ、たとえそうなったとしても「ただちに体に害がおよぶことは考えにくい」とのことだ。

米食品医薬品局(FDA)によって導入された措置により、一部の食品(すなわち小さな子どもが食べる食品)に関しては、鉛含有量の許容値が定められている。

子どもや妊婦は、最も重金属の毒の影響を受けやすい。重金属を摂取した子どもたちに関しては、知能指数の低下、問題行動、注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症の発現可能性の上昇などの現象との関連が指摘されている。また、妊婦でも、重金属を摂取すると、流産や死産につながるほか、生まれてくる子どもに先天異常が生じる可能性が指摘されている。

一方で、2022年のバレンタインデーシーズンには、全米で25億ドル(約3360億円)相当のチョコレートが購入された。これは、同シーズンにおける菓子類全体の購入額である41億ドル(約5510億円)の半分以上を占める額だ。チョコレートの売上高は、2021年の同時期と比較して8.7%の伸びを示したという。

forbes.com 原文

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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