国内

2023.02.22

小説アプリ「テラーノベル」が若者に人気、マンガ化や映像化で世界的なヒットIPを目指す

提供=テラーノベル

昨今、さまざまな小説投稿サイトが出てきている。そうしたなか、小説アプリの「テラーノベル」は、LINEでやりとりするようなチャット型や縦スクロールで読める、スマホ向けの小説を配信するのが特徴だ。読者層は「小説消費欲求はあるが紙の小説を読まない若者」が中心だという。

アプリダウンロード数は600万を超え、登録作家数は58万人、投稿作品数は552万。毎月20万の作品が投稿される。また、読者のアプリ平均利用時間は1日2時間で、エンゲージメントが高い(2023年1月時点)。

蜂谷宣人(はちや・のぶと)代表は次のように話す。

「日本は『コンテンツ大国』と言われますが、世界のコンテンツ市場が約124兆円であるのに対し、日本は1割程度です。社会現象を引き起こすような作品があり、優れたクリエイターがたくさんいるのに『もったいない』というのが率直な思い。テラーノベルを通じ、日本の創作文化を活性化させていきたいと思います」

同社は2月22日、グロービス・キャピタル・パートナーズ、SIG Asia Investment, LLPなどからシリーズAとして約6.5億円の資金調達を行なったと発表した。今後、作家に対する収益還元プログラムや商業デビューといったクリエイターエコノミーの実現にも取り組んでいく予定だ。

テラーノベルでは昨年夏頃、ユーザーによる無断転載が問題となった。24時間のパトロールのほか、権利侵害や削除請求に対応する専⾨部⾨を組成し、体制の強化を行っている。

文=露原直人

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