メタ・メディアは2月16日夜に、チェンが共同会長として同社に参加することを発表した。香港の不動産分野の富豪のヘンリー・チェン(鄭家純)の息子であるチェンは、2020年から不動産大手ニューワールド・デベロップメント(新世界発展)のCEOを務めている。投資家はこのニュースを歓迎し、香港市場に上場するメタ・メディアの株価は17日に79%急騰した。
同社の株価は、これに先立つ15日にも、同社がBaidu(バイドゥ)が開発した会話型AIチャットボット「Erine Bot(アーニーボット)」の試験運用パートナーになったとのニュースを受け、170%急騰していた。メタ・メディアの時価総額は17日金曜日の取引終了時刻までに、約4億3200万香港ドル(約74億円)に上昇した。
チェンは、「先進的なメディアグループ」である同社に共同会長として参画することを光栄に思うと述べた。「中国やアジア太平洋地域に加え世界のファッション、ブランディング、デザイン、クリエイティブ産業のデジタル空間で、新たなグローバルな道を切り開くために働くことを楽しみにしている」と彼はメタ・メディアが所有するプラットフォームのZiWUの取材に述べている。
1999年に香港で設立されたメタ・メディアは、ブルームバーグ・ビジネスウィークの中国版やInStyle、ArtReviewなど、中国のビジネスとアートのさまざまなコンテンツを発行している。
同社は以前、Modern Media Holdingsという社名だったが、2022年初めにメタ・メディアに社名を変更し、それ以来、バイドゥのベンチャーキャピタル部門と手を組み、「国際的でファッショナブルかつ高品質な精神的理想郷」を目指すメタバースのプラットフォームを開発してきたと述べている。同社のメタバースプラットフォームには、広州市仲裁委員会が参加しているとされる。
チェンのメタ・メディアへの参画は、不動産分野の富豪である彼がWeb3と呼ばれるインターネットの未来にさらに注力する姿勢を示している。現在43歳の彼は近年、ブロックチェーンゲーム会社のAnimoca Brands(アニモカ・ブランズ)や暗号通貨の金融サービス企業Matrixport(マトリックスポート)などのWeb3の関連企業に、個人および自身のブロックチェーンファンドC Capitalを通じて盛んな投資を行っている。
(forbes.com 原文)