5年で売上高100億円を目標に掲げ、ECをメインに、5年後にはEC化率6割、15店舗の展開を目指す。
ECでの販売開始と同時に、渋谷で期間限定のPOP UPストアも展開。かつての「大量生産・大量販売・大量廃棄」といったイメージからの脱却を目指し、新生フォーエバー21として、トレンドを抑えつつもハイクオリティな商品づくりに取り組む。
日本展開におけるパートナーはアダストリア。同社の強みを活かし、「適時・適価・適量」のMDと、日本にローカライズされた商品展開を実現している。
「大量生産・大量販売・大量廃棄」からの脱却
アダストリアR&D本部クリエイティブディレクターの野田源太郎氏によると、「大量生産・大量販売・大量廃棄」といったイメージからの脱却のため、力を入れているのがサステナビリティ。同じ商品を不必要に大量生産するのをやめたほか、店頭に衣装回収BOXを設置し不要な衣料品の回収とリサイクル・リユースに取り組む。また、アダストリアのノウハウを活用したサステナブルな商品開発も行っている。
例えばデニム製品は、デニム生地の二次加工における水の水質量を一般的なジーンズと比べ90%削減。インナー製品は、インドで原料を調達したオーガニックコットンを使用している。今後、不要な衣料品の回収が進めば、リユース商品の展開なども予定しているという。
また、日本に再上陸するにあたりこだわったのが、ローカライズした商品企画。今回発表された全商品120点のうち約8割が日本モデルで、日本人の体型に合ったサイズ感や、露出が少なめのデザインなど、アダストリアが蓄積してきたデータを活用する形で、独自に開発した。
こうした商品の多くはターゲットである10代後半〜30代前半の若者に手に取ってもらえるようなトレンドを意識したデザインだが、「クオリティを向上させたことや、ベーシックを意識したデザインの商品が増えたことで、長く着ていただけるようになった」と野田氏。
本当にかっこいい商品とは
フォーエバー21は、3月中旬に横浜でPOP UP第二弾を開催し、4月中旬には大阪のららぽーと門真に第一号店舗をオープン予定。野田氏は、今後のフォーエバー21についてこう語る。
「ただかわいかったり、ただかっこいい商品には賞味期限がある。クオリティが高くて、サステナブルで、なおかつデザインもかっこいい。そうなった時にはじめて本当にかっこいい商品になると思うんです。だからこれからも本当にかっこいい商品を作って、多くの方に着ていただきたいです。洋服はあくまでアウトプットの手段なので、ブランドの意思を今後も伝えていけたらいいですね」