「本日、Google(グーグル)にほぼ25年在籍した私は、YouTubeのトップの役職を離れ、家族や健康、私が情熱を注ぐ個人的プロジェクトに注力する新たなチャプターに進むことを決定しました」と、ウォジスキは従業員に宛てたEメールに書いた。「今が適切なタイミングだと考えています。すばらしいリーダーシップを持つYouTubeのチームが私の決断を可能にしたと考えています」
フォーブスの「世界で最も影響力がある女性」ランキングの2022年版で、23位に入ったウォジスキは、グーグルの広告ビジネス部門を率いた後の2014年にYouTubeのCEOに就任した。彼女は1998年にメンロパークの自宅のガレージをグーグルの共同創業者のラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンに貸し出し、その1年後に社員番号16番で同社に入社したことで知られている。
ウォジスキの退任は、グーグルがさまざまな課題に直面するタイミングと重なった。同社の親会社のAlphabet(アルファベット)は先月、全体の6%にあたる1万2000人の従業員をレイオフした。また、YouTubeは、近年勢いを増す動画プラットフォームのTikTokの追い上げに直面し「ショート」と呼ばれる独自の短編動画プロダクトを立ち上げた。
さらに、YouTubeは彼女の在任期間中に、新型コロナウイルスや選挙関連の誤情報や陰謀論、子どもに有害なコンテンツの拡散を助長しているとの批判を浴びてきた。ウォジスキは、今後もアドバイザーとしてグーグルとアルファベットに残るという。
グーグルの幹部らは、彼女の退任に際してこれまでの功績を称賛した。
「スーザン(ウォジスキ)は、グーグルの歴史の中で独自の存在感を放ち、人々が使うプロダクトに最もすばらしい貢献を果たしました。彼女が過去25年間にやってきたすべてのことに感謝します」とペイジとブリンは声明で述べた。
グーグルのスンダー・ピチャイCEOは次のように述べた。「スーザンは、グーグルの誕生に決定的役割を果たした人物で、彼女のリーダーシップはその後、まったく新たな機会を会社にもたらしました。YouTubeがすべてのクリエイターのためのすばらしいプラットフォームに成長できたのは、彼女のビジョンとパッションのおかげです」
(forbes.com 原文)