キャリア

2023.03.12 17:00

仕事に役立つ「ボクシング思考」 徹底した逆算で世界一に

逆算して考える癖がつき、仕事にもボクシングにも良い影響があった。

会社に着き、「何から始めようか?」と考えるのではなく、前日のうちに全てリスト化しておくことで、迷わず仕事を始められるようになった。トレーニングも、ジムに向かう移動中に今日のメニューを考えておくことで、着替えてすぐトレーニングに打ち込めた。

漠然としていた世界チャンピオンになるという夢も、逆算し、達成した自分から、現状の自分までの道のりを書き出し、細かく目標を立ててみた。

大まかに言うと、世界王者→世界ランカー→日本王者→日本ランカーといった具合だ。当時はまだ日本ランカーだったため、日本王者になることを目標にスケジュールを立てることにした。手の届きそうな目標を掲げれば迷わず進めし、なりたい姿がのイメージも湧いてくる。

それからは好循環となり、連戦連勝で世界王者にまで上りつめた。



逆算は多くの人が、ふだん無意識で行っていることだ。

10時までに会社に行くために、9時分の電車に乗り、分に家を出なければならない。来週の打ち合わせに使うプレゼン資料を作るために、情報収集をしなければならない。

決められた時間や目的地に辿り着くために、ある予定に間に合わせるために、考えを巡らせる。目標もそれと同じだ。

余裕を持って通勤するために、スムーズな打ち合わせにするためにと、さらに良くしたいと考えるのであれば、綿密なスケジュールが必要になる。

仕事をしていなければ、目標の逆算と言う発想は得られなかっただろう。漠然と目標を掲げることは愚かなことだ。達成しなければ何の意味もない。

本当に叶えたい夢や目標がある人は、達成した自分から、今の自分の現状を逆算して書き出してみると良い。大きな目標であればこそ、小さな目標を立て、一つずつクリアしていく達成感と自信をつけていくことが大切だ。

文=木村悠

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