会社に着き、「何から始めようか?」と考えるのではなく、前日のうちに全てリスト化しておくことで、迷わず仕事を始められるようになった。トレーニングも、ジムに向かう移動中に今日のメニューを考えておくことで、着替えてすぐトレーニングに打ち込めた。
漠然としていた世界チャンピオンになるという夢も、逆算し、達成した自分から、現状の自分までの道のりを書き出し、細かく目標を立ててみた。
大まかに言うと、世界王者→世界ランカー→日本王者→日本ランカーといった具合だ。当時はまだ日本ランカーだったため、日本王者になることを目標にスケジュールを立てることにした。手の届きそうな目標を掲げれば迷わず進めし、なりたい姿がのイメージも湧いてくる。
それからは好循環となり、連戦連勝で世界王者にまで上りつめた。
逆算は多くの人が、ふだん無意識で行っていることだ。
10時までに会社に行くために、9時分の電車に乗り、分に家を出なければならない。来週の打ち合わせに使うプレゼン資料を作るために、情報収集をしなければならない。
決められた時間や目的地に辿り着くために、ある予定に間に合わせるために、考えを巡らせる。目標もそれと同じだ。
余裕を持って通勤するために、スムーズな打ち合わせにするためにと、さらに良くしたいと考えるのであれば、綿密なスケジュールが必要になる。
仕事をしていなければ、目標の逆算と言う発想は得られなかっただろう。漠然と目標を掲げることは愚かなことだ。達成しなければ何の意味もない。
本当に叶えたい夢や目標がある人は、達成した自分から、今の自分の現状を逆算して書き出してみると良い。大きな目標であればこそ、小さな目標を立て、一つずつクリアしていく達成感と自信をつけていくことが大切だ。