ギャラップのベン・ウィガートとライアン・ペンデルは、「今後1年間で、この世界的な在宅勤務の大実験は、おそらくそのバランスを見出すでしょう」と予測している。さらに、現在米国の正社員の約56%がリモートワーク可能で、その約半数がハイブリッドワーカーとして働いているという。「完全なオンサイトワーカーは10人に2人しかおらず、リモートワーク可能な労働者のうち、完全オンサイトを望んでいるのは6%に過ぎないのです」と彼らは言う。
だが、これは経営者やマネジメント層にとっては必ずしも良いニュースではないと彼らは付け加えている。まず、人材の確保と定着の問題がある。ハイブリッドワーカーの3分の1近くと完全リモートワーカーの10人に6人が、雇用主が将来的にリモートワークのオプションを提供しないと決めた場合、他の企業への転職を考える可能性が「非常に高い」と回答しているという。
燃え尽き症候群の増加も
さらにウィガートとペンデルは、「マネジメント層はハイブリッドワークによる新たな負担に直面しています」と付け加える。「ハイブリッドワークは、異なるスケジュールや場所で働く従業員の日々の調整から、管理するチームのリアルタイムのやり取りをほとんど把握できないという点まで、管理職の負担をただ増やしたに過ぎません」その結果、「ハイブリッド型管理職は、直属の部下や上司よりも燃え尽きています。実際、完全なリモートチームやオンサイトのチームを率いる管理職に比べて燃え尽き症候群になりやすく、企業文化とのつながりも希薄になっています」と彼らは言う。
Anaconda(アナコンダ)の最高執行責任者であるジェシカ・リーブスは、「あらゆるレベルで燃え尽き症候群のリスクがあります」と言う。「リモートワークに移行したときに直面した最も予想外の問題の1つは、社員の燃え尽き症候群の増加でした。リモートワークの社員は、仕事と生活の境界線が曖昧なことが主な原因で、より深刻な燃え尽き症候群を経験していました。この傾向は特に女性に当てはまります。子供の世話や家事などを日常的に行うことが多いからです」