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2023.02.15 09:30

有色人種の女性は白人男性と比べて低い希望給与額を設定

Getty Images

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米国のテック系求人情報サイト「Otta(オッタ)」の最新データから、有色人種の女性求職者が提示する希望最低給与額は、白人男性、白人女性、有色人種男性の求職者が提示する額より大幅に低いことが明らかになった。

オッタの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のサム・フランクリンによれば、こうした差は、職種や職位を問わず一様にみられるようだ。

オッタは、自社サイトに求職者が登録する際に、希望最低給与額を含めた、仕事に関する希望や優先事項などを回答するよう依頼している。2022年12月の1カ月間に登録した1万人のデータでは、人種によって、希望最低給与額に大きな差が現れた。

有色人種の女性が提示した希望最低給与額は、白人男性の額と比べて40%も低かった。また、有色人種の男性も、白人男性と比べて30%低かった。白人女性も、白人男性と比べて25%低い希望最低給与額を提示していた。

オッタは2022年11月にも、女性が提示する希望最低給与額が男性より低い傾向を示すデータを公表している。今回の新しいデータでは、有色人種の女性が希望最低給与額に関して抱える問題は、はるかに深刻であることが明らかになった。

オッタの登録ユーザー数は現在およそ100万人で、女性が60%を占める。また、有色人種の女性は25%、有色人種の男性は17%を占める。今回のデータは、米国と英国のユーザーを合わせたものだが、フランクリンによれば、米英のデータを別に分析した場合でも、それぞれで同様の結果が出たという。

少なくとも有色人種女性の場合、希望最低給与額の差は、時とともにますます開きつつあるようだ。2021年12月の1カ月間に新規ユーザーが回答したデータを分析したところ、有色人種の女性が提示した希望最低給与額は、白人男性の額と比べて26%低かった。この値は、1年後の2022年12月データでは40%となり、差が拡大している。

フランクリンはこの点について、メールで次のような考えを示している。

「2021年12月からの1年間で、有色人種女性と白人男性の提示する希望最低給与額は、差が大幅に拡大した。市場環境が逆方向へと向かっており、それぞれの人が公正な給与基準を把握するのが難しくなっている。インフレで給与額を押し上げる方向に圧力がかかる一方で、テック業界の人員削減によって、給与額を押し下げる方向にも圧力がかかっている。公正な給与額とはどのくらいかについては、自分の人脈や同僚などを頼って把握しようとする人が多いが、そうして得られる情報は時代にそぐわなくなっている。それが偏りを増幅させているのだろう」
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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