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2023.02.27

宇宙が経済圏の一部になる日 最後のフロンティア開拓に挑む日本発の宇宙実業社

1989年の「衛星元年」から現在の「宇宙大航海時代」まで、途切れることなく宇宙実業社としての挑戦を続けてきたのがスカパーJSATだ。その確かな歩みを俯瞰するとともに、人類の未来を切り開いていく可能性に満ちあふれたビジネスのあり方に注目していきたい。



1961年、ユーリイ・ガガーリンによって「地球は青かった」という名言が生まれた。それから60年後の2021年には、リチャード・ブランソンやジェフ・ベゾスをはじめとする29人の民間人が青い地球を目撃した。いま、宇宙大航海時代が幕を開けている。そうした革新は「人類が宇宙を旅するビジネス」だけで起きているのではない。地球にいながらにして「人類が宇宙を活用するビジネス」にも大海原を駆ける革新者がいる。

宇宙に熱烈なる思いをはせ、80年代から長きにわたって宇宙空間で実業を積み重ねてきた革新者集団、それがスカパーJSAT(スカパージェイサット)である。

宇宙実業社としての可能性は無限大

「07年にスカイパーフェクト・コミュニケーションズ社とJSAT社、さらに08年に宇宙通信社が経営統合して生まれた会社がスカパーJSATです。『衛星元年』と呼ばれている1989年3月に日本ではじめて民間の通信衛星を打ち上げ、どこよりも早く衛星通信事業を始めたのは、JSAT社の前身である日本通信衛星社でした」

代表取締役 執行役員社長の米倉英一が、スカパーJSATの「宇宙実業社」としての起点から教えてくれた。89年4月に衛星通信サービスをスタートした日本通信衛星社に続き、6月には宇宙通信社が通信衛星を打ち上げ、7月から衛星通信サービスを開始している。「衛星元年」というマイルストーンに名を刻んだ両社は、のちに統合し、スカパーJSATとして、そのDNAを現在に至るまでつないでいる。

「例えば、近年では航空機やクルーズ客船といった移動体においてもWi-Fiサービスを利用してインターネットに接続できるようになりました。そうした空や海での移動体通信を可能にしているのが、スカパーJSATの通信衛星です。

現在、スカパーJSATは静止軌道上に16機の衛星を保有し、『アジア最大級・世界でも5位の衛星通信事業者(固定衛星通信事業者の売上比較/スカパーJSAT調べ)』となっています。事業開始当初は中古車オークション、予備校授業の全国配信など、衛星通信の特長である『広域性』や『同報性』を生かしたサービスを提供してきましたが、時代と共に衛星の活⽤シーンは変化して、現在では『耐災害性』、『柔軟性』などの強みを生かした、携帯基地局のバックホール回線、災害時の重要通信回線、移動体通信回線などで活用されています。

近年では低軌道や中軌道を活用した大型コンステレーションの構築も進み、サービス提供も開始されています。衛星に関する技術革新も急速に進んでおり、当社も周波数を繰り返し利用することで通信容量を飛躍的に向上させることができるHTS衛星を保有して、増加する通信ニーズに対応すべく、衛星の高度化を進めているところです。さらに、ビジネスインテリジェンス分野にも進出しており、衛星画像を独自に解析した防災情報サービスなどのデータビジネスも実行しているところです」

スカパーJSATは、96年に日本初のCSデジタル放送「パーフェクTV!」の本放送を開始した事実に代表されるメディア事業だけではない。いま、同社の宇宙事業は、まさに宇宙空間のように無限の広がりを感じさせる。

「私たちは、これからも新たな事業を起こしていきます。例えば、2022年7月にNTTと立ち上げたSpace Compassというジョイントベンチャーでは、スカパーJSATによる宇宙実業の経験とNTTのネットワーク/コンピューティングインフラを生かし、未来を切り開く新たなインフラとしての『宇宙統合コンピューティング・ネットワーク』構想の実現を目指しています」

地球を周回する「低軌道衛星」。地上からは一点に静止しているように見える「静止衛星」。これらの衛星に加え、通信装置を搭載して成層圏を飛ぶ高高度無人機HAPS(High Altitude Platform Station)を光通信でつなぐ。それが「宇宙統合コンピューティング・ネットワーク」構想の基盤となる。この構想において柱となる事業は「宇宙データセンタ」と「宇宙RAN」であるという。

「宇宙データセンタ事業は、24年度のサービス開始を予定しています。低軌道のさまざまな地球観測衛星とデータセンタ機能を有する静止衛星を光通信でつないで、準リアルタイムかつ高速に衛星からの大容量の観測データを地上に伝送します。観測衛星から地上局に直接データを伝送する既存のサービスでは地上局と通信できるタイミングや電波による通信容量に制約があるのに対し、静止軌道衛星経由での光データ伝送を利用することで、準リアルタイムでの通信が可能になります」

観測衛星からのデータを単に地上に中継するだけではない。静止衛星にコンピューティング基盤を実装し、宇宙のデータセンタとして独自のAI分析を行い、発信すべき情報だけを自動選択したうえで大量かつ高速の情報提供を可能にする。

「通信衛星を使って宇宙にネットワークを張り巡らせることで『地球のビッグデータ』が手に入るようになれば、さまざまな産業の革新や課題の解決につなげることができます。例えば、鉱物などの資源の分布状況、農作物の生育状況、温室効果ガスの測定、異常気象の把握など、地球規模で詳細なデータを入手できるようにすることで、人類の未来を変えていくことが可能になるのです」

一方、宇宙RAN事業は、Beyond5G/6Gにおけるコミュニケーションの基盤となる。GEO/LEO/HAPS/地上のベストミックスによる超カバレッジ拡張により、空・海・宇宙などを含むあらゆる場所へのアクセスネットワークを提供していく。

「災害時の通信を補完して、航空機や船舶などで大容量通信を実現し、離島やへき地へのサービス提供も可能にするのです。携帯通信事業者にとっては、地上基地局によるカバレッジよりも、HAPSを組み合わせることでモバイルネットワークの全体コスト・エネルギー効率の改善が実現できます。この宇宙RAN事業のサービス開始は、25年を目指しているところです」


あるべき宇宙インフラを構築し、 さらなる宇宙実業を生み出します。

あるべき宇宙インフラを構築し、 さらなる宇宙実業を生み出します。


いま、スカパーJSATグループは大学で航空宇宙工学を専攻する志ある若者の就職先として大変な人気を博しているという。それは、本稿で挙げてきた事業例に加えて、理化学研究所、名古屋大学、九州大学との連携により、世界ではじめてレーザーを使う方式によってスペースデブリ(不用衛星などの宇宙ごみ)を除去する衛星の設計・開発に取り組んでいることなど、意義のある事業の数々が現在の社員のみならず、未来の社員の使命感にまで火をともし続けているからだ。

「それほど遠くない未来に人類は月や火星に進出して、宇宙は経済圏の一部になるでしょう。スカパーJSATは、地球・宇宙間の通信および物流基盤を構築して産業の発展に貢献するという構想も掲げています。将来に向けてあるべき宇宙インフラを構築し、さらに新たな宇宙実業を生み出すために、これからも自らの使命感に火をともし続けながら世界中のあらゆるパートナーとのインテグレーション(統合・融合)を推進していきます」

スカパーJSAT
https://www.skyperfectjsat.space


よねくら・えいいち◎1981年、伊藤忠商事に入社。発電所や製鉄プラントを海外で開発する事業を手がけ、伊藤忠インターナショナルCEOなどを歴任。スカパーJSATには2018年に参画。19年4月、スカパーJSATホールディングス代表取締役社長およびスカパーJSAT代表取締役執行役員社長に就任。

Promoted by スカパーJSAT / text by Kiyoto Kuniryo / photographs by Shuji Goto / edit by Akio Takashiro

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