政治

2023.02.14 08:30

バイデン大統領再選への秘密兵器は「共和党」、民主党政治コンサルタントが発言

Getty Images

民主党政治コンサルタントのポール・ベガラは、バイデン大統領が再選出馬するのであれば、彼は「秘密兵器」を手に入れた、それは共和党だと語った。2月12日朝にCNNの報道番組『State of the Union』で、2月7日の一般教書演説の際にバイデン大統領を動揺させようとした共和党は、実際には正反対のことをしたとベガラは述べた。「彼らのバイデン氏に対する『歳をとりすぎている』という無意味な言動は一掃されました。彼は共和党の質問攻めを実に巧妙にかわしたのです。さらにバイデン氏は社会保障と医療保険に関する罠に共和党を引きずり込み、粉砕しました」

ジョージ・ステファノプロスが司会を務めるABCのThis Weekでは、コメンテーターのクリス・クリスティがそれに同意し、共和党は大統領を困らせようとして「大きな誤り」を犯したと話した。「餌に食いつくようなことをしてはいけないのに、彼らはやってしまいました。何回も繰り返して」


ベガラはCNNの番組で、バイデンが再選出馬を計画していることを示唆する別の兆候を指摘した。たとえば、民主党は2024年の予備選挙で州の順番を入れ替え、最初に投票する州をアイオワ州からサウスカロライナ州に変える決定を下した。これは黒人やその他の少数派有権者による候補者選びへの影響を大きくしようとする動きと考えられるという。


2020年2月29日、サウスカロライナ州で決定的勝利を収めたジョー・バイデン(Getty Images)

この変更は、前回の予備選挙でアイオワ州が4位、ニューハンプシャー州が5位、ネバダ州が大差の2位に終わり、出馬は絶望的と見られていた後、サウスカロライナ州で決定的勝利を収めたバイデン大統領を後押しするだろう。

「つい数日前、マスコミも評論家も彼の立候補はないと宣言していました」と勝利集会でバイデンはいう。「ここに、民主党の中心であるみなさんに感謝するとともに、みなさんのおかげでこの大きな勝利を収めることができ、私たちは活力に満ちています」


ウィスコンシン州ディフォレストの労働組合施設で演説するバイデン大統領(Getty Images)

もちろん、バイデンは一般教書演説のドラマを重要な激戦州であるウィスコンシン州とフロリダ州を訪れたときにも材料として使った。ウィスコンシン州マディソンの組合労働者に向けて、彼らが得るべき利益を削減しようとする共和党と自分は戦っていると話した。「昨夜私たちは共和党の友人たちと熱い議論を戦わせました」と彼はいう。「共和党の友人たちよ、社会保障を削減するという一部党員たちによる計画を私が話題にした時は、みんなショックを受けいたようでした」

「この保障はみなさんのものです」と大統領は述べ、それは実に再選候補らしく聞こえた。「だから私は誰がそれを削減することも許しません。今も、明日も、これからも決して」


NBCのMeet the Pressで、ジャーナリストのシモーン・サンダースは、バイデンが一般教書演説で見せた社会保障とメディケアに関する妙技は、2024年キャンペーンを決定づける各州に持っていくための強力な基本的問題を民主党にもたらしたと語った。「あれ以来、大統領、副大統領、閣僚らは壇上で大統領が言ったことを繰り返し、強調していました」

サンダースはこれを、民主党が強力な問題を取り上げ、明快なメッセージを執拗に繰り返すことで自分たちのものにする好例だと話した。「民主党はものごとを何度も繰り返し話すのがうまくなる必要があります」


forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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