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2023.04.09 16:00

機内の顧客満足度、決め手は「回遊率」。ギャレー担当CAの秘技とは

Getty Images

そこで「神」ギャレー担当ならどう動くか

それが、できるギャレー担当CAの場合は正反対。
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機内食サービス の途中でジュースが足りなくなってギャレーに引き返そうと思っていたときに「足りないものありますか?」と補充に来てくれたり、機内食の提供が終わり、コーヒーの持ち回りをしようというタイミングでギャレーに戻ると、コーヒーとカップ類、ミルク、シュガー、マドラーがワンアクションで持てるようにトレイの上にセットされていたりと、こちらが無駄な動きをしなくて良いように先回りして動いてくれるのです。

他にも、左側を担当しているCAと右側を担当しているCAがギャレー内で交差しなくてすむように、ドリンクやカップなど使用頻度の高いものは両サイドに用意されている、「あれはどこ?」と聞かれないように誰もがひと目で分かるように収納が工夫されているなど、キャビン担当CAが働きやすくなるような気遣いがあらゆるところで感じられるのです。

このように、相手に言われる前に、先回りして相手のニーズを読んで準備をしておくと、ギャレー担当CAは相手に妨げられることなくじっくり自分の作業に集中できるのです。
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急いでいる時は特に、まず自分の準備に取り掛かりたくなりますが、全体を俯瞰的に見て、周りが働きやすい環境を整えることで、結果的に自分の準備も効率よく進むといえます。

「自然と周囲が手伝ってくれる」準備力

ギャレー担当CAの業務量はキャビン担当CAよりも多いので、自分の業務が終わったキャビン担当CAはギャレーのお手伝いをすることがよくあります。

そのようなときにも、できるCAは「手伝ってもらいやすい環境」を作るのが上手です。

例えば、ギャレー担当者は、まず飛行機に乗り込んだらギャレー内に収納されているものを一旦全て出して、その日必要なものが全て搭載されているか搭載品チェックをします。機内食についてはその日のお客様の数、スペシャルミールの数とも照合しなくてはならないので、搭載品チェックだけでも一苦労です。

そんなごちゃごちゃな状態のときにお手伝いをしようとキャビン担当CAがギャレーに入ってきても、何を手伝って良いのか分かりません。また、ギャレー担当CAもまだ慣れない頃はタスクが多すぎてパニックになってしまい、何から手伝ってもらえば良いのか分からない、ということがよくあります。

一方、できるギャレー担当CAは、搭載品チェック中でギャレー内がてんやわんやな状態でも、一角にコーヒーの粉、スープの粉、緑茶のティーバッグとそれぞれの容器が置いてあり、「これをセットすれば良いんだな」と誰もがひと目で分かるような状態を作っています。

ここまで分かりやすく用意されていると、目に入った瞬間セットしたくなって体が自然に動いてしまいます。

たくさんあるタスクの中でも必ず自分がやらなければならないことと、人にお願いしても良いことを分け、人にお願いしたいことは相手がやりやすい環境を先回りして整えておくことで、自然と周囲に手伝ってもらいやすい環境を作っているのです。

次ページ > ギャレー担当CAのスキルを日常生活にも応用

文=清水裕美子 編集=石井節子

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