ネバダ州カーソンシティに拠点を置くレッドウッドは、米エネルギー省の「先端技術車両製造プログラム(ATVM)」からの低金利融資を獲得し、地元での事業を拡大するとともに、サウスカロライナ州に第2工場を建設する準備を進めている。同社は、数年前にネバダ州で使用済みバッテリーの再利用を開始し、リサイクル材料で電池部品の製造を進めている。
レッドウッドはすでに10億ドル(約1300億円)以上の資金を調達しており、ネバダ州とサウスカロライナ州の事業に約50億ドル(約6600億円)を投じようとしている。
「今回の政府からの支援は、ベンチャーキャピタルやエクイティ投資とはまったく異なる低金利の融資で、我々にとって有利なアプローチだ」と、ストラウベルはフォーブスの取材に語った。
ストラウベルは、テスラが2006年に最初のバッテリー駆動車であるロードスターを発表して以来、自動車業界の電動化を推進するための重要な役割を担ってきた。彼は2019年までテスラのCTOを務め、バッテリー開発プログラムを指揮した後に、電池のリサイクル分野に焦点を移した。
レッドウッドは当初、使用済みバッテリーや電子機器から回収したリチウム、ニッケル、コバルトなどのレアメタルを外部に販売していたが、最近ではバッテリーのアノードとカソード(プラスの電極とマイナスの電極)部品の材料に用いている。大手自動車メーカーは数百億ドルを投じてEV用のバッテリー工場を新設しているが、リチウムイオン電池に必要なこれらの重要部品を現在主に中国、韓国、日本から輸入している。