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2023.02.21

真のデジタルマーケターを育てるには何が必要か 3,000人超を育成したプロにすべてを聞く

数多くのデジタルマーケティング支援を行い、マーケターの育成にも成功しているデジタルアスリートの長橋真吾。営業・人材支援を行うセレブリックスの執行役員で、営業のノウハウなどを発信するセールスエバンジェリストでもある今井晶也。ふたりがこれからのマーケターのあり方を語り合う。


マーケターのニーズが高まるも市場は慢性的な人材不足にある

今井晶也(以下、今井):企業のブランディングや事業拡大というフェーズにおいて、ますますデジタルマーケティングが果たす役割が増しています。たとえば、消費者も商品を買う際、複数のメディアを使って比較検討して購入するのが当たり前。そんな時代においてキーパーソンとなるのが、絶妙のタイミングで顧客や消費者とのタッチポイントを設定するなど、購買意欲を高めるデジタルマーケティング人材。今回、マーケターの育成で成功しているデジタルアスリートの長橋さんにマーケターの転職市場や必要とされる人材についてお聞きします。

長橋真吾(以下、長橋):正直に申し上げて、デジタルマーケティングに対する幅広い知識を身につけて戦略的な施策を打てる人材はごくわずかです。マーケターとは本来、経営的な視野を持ち合わせて、経営者とともに自社のブランド戦略や売上拡大のための施策を考えられる人材ですが、今の転職市場にいる方々は、「Webサイトの管理画面を扱える」といったように一部のオペレーションに従事していた方が多いのが現状です。

今井:なぜ、そのような状況に陥っているのでしょうか?

長橋:デジタルマーケティングの進化です。かつてはデジタル広告を実施すれば売上拡大に直結しました。転職市場にはそんな時代のオペレーション業務に携わった方が多いのですが、今は量からの質への転換が図られ、デジタルコンテンツやイベント、セミナーなどを絡めながら、効果的なデジタルマーケティング戦略を策定する能力が求められます。残念ながら、本来マーケターが持つべきそういったスキルを持ち合わせている方はほとんどいないというのが現状です。

今井:そうした中でも御社はお客様を支援するマーケターを多く雇用しています。その秘訣はどこにあるのでしょうか?

長橋:新卒もしくは他業種から転職してきた人材を採用しています。私はこれまでコピーライティングやデジタル広告の仕事を経て、広告だけでなくお客様のニーズや課題に合わせたデジタルマーケティング支援へと事業を拡大してきました。その過程で多くの経験をしたことで、デジタルマーケティングに関するナレッジが蓄積されています。その経験を活かして、デジタルマーケティングに対する知識をゼロからトレーニングすることで、体系的な知識を持ち合わせたマーケターを育てています。

サービス業や営業職からの転職が多いデジタルマーケティング人材

今井:デジタル技術の進化による産業構造の変化により、政府も人材の配置転換を推奨しています。その一環として新しいスキルを身につけて別の業種に就くリスキリングに注力していますが、デジタルマーケティング人材もこれからの時代を担う職種の一つだと思います。多くの企業のデジタルマーケティングの支援や自社採用をしてきた経験からマーケターに求められる資質を教えていただけませんか?



長橋:かつてはオペレーション業務が主体で、「型」にはまった業務をコツコツとする方が活躍しやすかった。しかし、今は複数のメディアやコンテンツを活用しながら、お客様の状況と照らし合わせて効果を最大限に引き出すクリエイティブな能力が求められます。リスキリングの観点では、お客様と直に接してサービスを提供してきた業種の方との親和性が高いと思います。たとえば、レストランなどの接客業や営業職の人ですね。お客様の立場から物事を考え、先回りしてサービスを提供できる方が向いていると感じています。

今井:同じように新卒の人材ではどのような方になるでしょうか?

長橋:当社では、転職、新卒に限らずポテンシャル採用を実践しています。学生は消費者に近い存在で、商品やサービスを使う側としての感性は磨かれているので、その感性を提供する側として優秀なマーケターになれると考えています。加えて資質という面でいえば、柔軟な発想を持った方。先入観に捉われずに他者の意見を素直に受け入れて再検討できる人は、マーケターとしても成長しやすいですね。

教習所のように「できる」まで育成する独自の研修プログラム

今井:マーケターに問われる資質はよく理解できました。ポテンシャルを持っているが、デジタルマーケティングに関する知識はゼロに近い人たちに対し、どのようにスキルを実装しているのでしょうか?

長橋:大切なのはデジタルマーケティングに必要なスキルを見える化し、再現化することです。当社の場合は、12年間にわたり多くの企業のデジタルマーケティングの支援を行ってきました。その中には大きな成果を上げた案件もあれば、期待したような効果が挙げられなかったケースもあります。この膨大な当社独自のナレッジを基に、デジタルマーケティングで求められる根源的なスキルを言語化、つまり見える化して教えています。



今井:多くの事業会社にデジタルマーケティング支援をしている御社だからこそできる育成方法ですね。

長橋:そうですね。事業会社だと実証事例が少ないのでスキルの見える化が難しいと思います。当社は、これまでは外部パートナーとしてお客様のデジタルマーケティング支援をしてきましたが、優れた人材を供給することでデジタルマーケティングを社内で完結できる体制づくりを支援するサービスもスタートさせました。

今井:御社がクライアントに代わって人材を育成するわけですが、その教育方法に何か特徴はありますか?

長橋:スキルの再現化で欠かせないのが、「知っている・わかる」ではなく「できる・応用できる」までのレベルにすることです。そこまでのスキルを実装して、はじめてクリエイティブな仕事ができるデジタルマーケティング人材になれます。そのため、車の「教習所形式」のトレーニングで、できるようになるまで徹底して指導しています。

マーケターの育成があたらしい未来を切り拓く

今井:デジタルマーケティングができるスキルを実装した人材が社内にいることで、会社にはどのようなメリットが生まれるのかもお教えいただけますか。

長橋:実は日本のデジタルマーケティングは欧米に比べると限定的です。新しい発想をすれば新しいマーケットが生まれる可能性があるのに、それを担えるマーケターがいない。その要因は、ほとんどの企業がデジタルマーケティングを外部のエージェントなどに委託しているからです。社内にマーケターを抱えることで、大胆なマーケティング戦略がしやすくなります。

今井:最後にマーケターを目指す方々、そしてそうした人材を雇用する企業に対してメッセージをいただけますか?

長橋:デジタルマーケティングではターゲットとポジショニングが大切ですが、マーケターを目指す方々も自分が目指すターゲットやポジショニングを明確にしてリスキリングをしてほしいですね。その上でマーケターになれば、今井さんのようにSNSを活用しながら、社内インフルエンサーとして情報発信していくのもいいでしょうね。

今井:実はSNSで発信を始めてからセレブリックスの検索件数が20倍以上に増えました。つまり、個人ファンがつくことで会社の認知度アップにも貢献できる。

長橋:デジタルマーケティング人材は、そうしたタレント性も大きなアドバンテージになる職種だと思いますので、ぜひチャレンジしてほしいですね。企業も、デジタルマーケティング人材の育成によって、世界に向けた日本発の新しいマーケット手法を生み出すのも夢ではないですし、日本経済を回すという意味でも、積極的に取り組んでいただきたいですね。


デジタルアスリート
https://ppc-master.jp


長橋真吾◎デジタルアスリート代表取締役。情報通信系商社に入社し営業を担当、Webマーケティング会社、Webコンサルティング会社を経て、2011年リスティングプラス(デジタルアスリートの前身)を設立。中小企業を対象にしたコンサルティングの会員は累計3,000名を超え、年間100社以上のWeb集客を支援している。

今井晶也◎セレブリックス執行役員、カンパニーCMO。セールスエバンジェリストとして、法人営業に関する研究、執筆、基調講演等を全国で行う。専門は営業、プレゼンテーション、コミュニケーションスタイルと多岐にわたる。

Promoted by デジタルアスリート / text by Tetsuji Hirosawa / photographs by Munehiro Hoashi / edit by Aya Hirotaka Imai

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