起業家精神が大学生活や進学に与える影響

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発見に対してオープンであること

情熱と成功に関するForbesの記事によると、多くの場合、先入観を取り除き、新しい発見にオープンであることが必要だという。「研究によると、情熱は不変のものだと思い込むと、他の職業をキャリアとして追求する可能性が低くなるそうです。少しでも困難があると、その機会をあきらめたくなるかもしれません」と、ジョシュ・コールバッハは付け加える。

キャリアや人生の選択肢を増やすことが目的なら、大学を卒業することをあきらめるという考えは誤りかもしれない。最近では、就職に必要な大学の条件を緩和することを提案する有識者もいるが、米国の教育状況に関する最新のレポートが示すように、大学の学位は就職や収入の可能性を高めるために有益なものなのだ。「全米教育統計センター(NCES)が発表した米国の教育状況に関する最新の報告書によると、大卒者は学歴の低い者に比べて、より良い雇用の見通しと高い年収を享受し続けている」とマイケル T. ニーツェルは述べている。

学位がもたらす収入だけでなく、大学在学中に得られる学習、経験、人脈は永続的な効果をもたらす。

「大学時代に非常に魅力的な機会に恵まれることもあれば、学位によって情熱がより明確になるところに導かれることもあります」と、パウエルズはいう。「大学をスキップするというのは、よく考えて、相談して、ケースバイケースで決めるべきことで、決して多くの人が選ぶべき風潮ではない。目的を見つける唯一の方法は、活動的になること、興味のあることに挑戦し、グループや地域活動に積極的に参加することです」

大卒は高卒よりも平均的に高い給与を得ることができるという調査結果がある一方で、2020年の秋以降、大学への入学者が大幅に減少している。若い世代が投資対効果を天秤にかけて就職のために高等教育をスキップすることは、彼らがキャリアの波乱を経験するにつれて、雇用市場に予期せぬ長期的な影響をもたらす可能性がある。

大学進学は、将来のビジネスチャンスにつながる人脈づくり、メンターシップの提供、将来への実験など、うまく活用すれば役に立つ環境だ。また、生涯を通じて必要な批判的思考スキルを培うこともできる。パウエルズが示すように、情熱は大学内でも、卒業後の進路を模索する中でも芽生えるものだ。しかし、そのためには、情熱と目的の関係を理解することが必要だ。

雇用市場が、さまざまな経済的変化にともないジェットコースターのように上昇と下降を繰り返す時、若い世代は、長期的な利益と短期的な利益を比較検討し、進路を決定することが重要だろう。

forbes.com 原文

翻訳=上西雄太

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