グーグルへの先制攻撃
今回のマイクロソフトの発表は、自社の検索エンジンへのジェネレーティブAI機能の追加をまだ発表していないグーグルへの挑戦とも言える。グーグルは6日、ChatGPTに対する回答と思われるチャットサービス「Bard」をデビューさせた。同社は2022年末に社内で「コードレッド(緊急事態)」を宣言し、共同創業者のセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジを呼び戻したと伝えられている。フォーブスは先日、ブリンが最近、数年ぶりにコードリクエストを提出したというニュースを報じていた。
しかし、グーグルはBardの一般公開が数週間後になると述べており、マイクロソフトは強力な先陣を切ったことになる。同社は、新たなBingのテスト版をすぐに公開し、今後の数週間でその完全版を「数百万人が利用可能にする」と述べた。
ナデラCEOは記者発表で「この技術は、ほとんどすべてのソフトウェアカテゴリを再構築することになる」と述べた。彼は、AIが検索やモバイル、クラウドといった過去のテクノロジーを超えるパラダイムシフトをもたらすと述べた。
一方、アルトマンはフォーブスの独占インタビューで、最新版のBingに搭載されたような技術が、彼のビジョンに比べれば、さほど重要なものではないことを示唆していた。「私がこれらの技術に興奮しているのは、『ウェブにアクセスして検索クエリを入力する体験をどう置き換えるのか』といったものではなく、 『どうすれば、今までとはまったく異なる、もっとクールなもの』になるかという思いだ」と、彼は語っていた。
(forbes.com 原文)