国枝慎吾とユニクロのパートナーシップ、真価は「これからが本番」

ユニクロ代表取締役会長兼社長の柳井正氏(写真左)と国枝慎吾氏


引退して、グローバルアンバサダーとしての活動内容にもおのずと変化が生じるだろう。今後の国枝慎吾とユニクロのパートナーシップ、ビジネスの展開について、柳井氏は熱い思いを披歴した。
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「世界がいちばん困っていることに対して力になりたい。ウクライナの問題もありますし、難民の問題もあります。その中でも子どもたちと若い人に力になれること、それを事業として国枝君と一緒に何かできたら僕はうれしいなと思うんですけど、国枝君、どうですか」

水を向けられて国枝はこう答えた。

「本当にすごく同意いたします。ユニクロでも昨年からイギリスやオランダで車いすテニスのクリニックを始めていますので、そういった関わりはもちろんこれからも続けていきたいです。引退して時間ができるので、もっと使っていただけるかなって。僕自身も協力していきたいと思います」
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すると柳井氏は、誰もがきっと想像していなかった言葉で、改めて国枝の未来にエールを送った。

「反対に僕を使ってください。経営者として、国枝君はプロのスポーツ選手としてよりも才能を持っていると思うので」
ユニクロ代表取締役会長兼社長の柳井正氏(写真左)と国枝慎吾さん
国枝慎吾◎1984年2月21日生まれ、千葉県柏市出身。11歳から車いすテニスを始め、2009年に25歳でプロ転向して、ユニクロ初のグローバルブランドアンバサダーに就任。パラリンピックに04年アテネから北京、ロンドン、リオ、そして21年東京まで5大会連続で出場しメダル獲得、金メダルはシングルス3個、ダブルス1個。車いすテニスの四大大会で史上最多のシングルス28回、ダブルス22回優勝。22年に、四大大会とパラリンピックで優勝する「生涯ゴールデンスラム」を達成。年間最終世界ランキング1位を10回記録し、今年1月22日に1位のまま引退。

文=小林信也 写真提供=ユニクロ 編集=宇藤智子

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